テラーノベル
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放課後の教室には、私と、そして1人の男子が残っていた。
緑 。
緑 。
そう言いながら無造作に近づいてくるのは、緑。
クラスの中心にいるような、明るくて人懐っこい男子だ。
彼のそんな態度に、きっと誰もがドキッとするんだろうけど_
橙 。
私はノートを渡しながら、できるだけ淡々と言った。
表情も崩さない。感情は表に出さない。
それが私のやり方。
緑 。
緑 。
無邪気な笑顔。子犬みたいな目。
私の心が、少しだけざわついた。
けれど、それは"好き"とは違う。たぶん。
私は、理屈で物事を判断するタイプだ。
感情よりも論理。
だからこの胸の高鳴りも、きっと一時的な生理反応でしかない。
誰にでも起こりうる現象。錯覚みたいなもの。
…のはずなのに。
緑 。
緑 。
橙 。
なんでこんなにドキドキするんだろう。
鼓動の早さを誤魔化すように、無理やり目をそらす。
緑 。
緑 。
そう言って無邪気に笑うその顔が、やけに眩しく見えた。
橙 。
ふいに口が勝手に動いた。
緑 。
橙 。
自分でも意味がわからなかった。
ただ確かなのは、今の感情が"普通じゃない"ってこと。
いつも冷静なはずの私の心が、彼の言葉ひとつで揺れてしまう。
これは本当に"好きじゃない"のか?
それとも、もうとっくに、私は_
橙 。
ぼそりと独り言のように呟いたその声は、自分でも驚くほど真剣だった。
コメント
4件
今回はえとさん主人公なんですね!やっぱりじゃぱえといいな〜ゆあえととじゃぱのあが好きだけどなんかじゃぱえと好きなんだよね〜
新連載!!この前のjpetとは、またちょっと違う雰囲気の物語だね😳しかも、今度はjpじゃなくて、etさん視点だし! やっぱり今回も書き方上手すぎて尊敬する!!続きも頑張って~🙌
新作『片思いの証明方法』です! またじゃぱえとなんですけど、読んでもらえたら嬉しいですっ💖