前田 智矢
一目惚れなんて初めてなんだけど?
石原 乃亜
いつから?
前田 智矢
ここから見てから
そう言ってあたしは
窓に近寄った。
石原 乃亜
……あ…
そこから見えたのはあたしが
昨日寝ていた電話ボックス。
前田 智矢
あんなとこで寝るなんて
前田 智矢
酔っぱらいかと思って
前田 智矢
様子見に行ったら女だし。
前田 智矢
よく見たらすっげぇタイプだし
石原 乃亜
…………
前田 智矢
で、携帯持ってんのに
前田 智矢
偶然装って適当に電話して
前田 智矢
連れ込んだ、って感じ?
石原 乃亜
それ最初から連れ込む
石原 乃亜
前提だったってコト?
前田 智矢
当たり前ー。男ですから
ニヤッとする智矢を軽く叩く。
じゃああたしはまんまと
はまったバカな女ってコト?
石原 乃亜
もっと男不信なっちゃうじゃん
前田 智矢
でも大丈夫じゃん
石原 乃亜
……智矢以外の
石原 乃亜
男不信になっちゃった
前田 智矢
それ反則!!
前田 智矢
かわいすぎるから…
そう言って
あたしを抱き上げた智矢。
向かう先はもちろんベッド。
前田 智矢
…もういいっしょ?
石原 乃亜
でも恥ずかしい……
前田 智矢
今さらだから。しかも
前田 智矢
Tシャツ一枚とかエロすぎ
石原 乃亜
ひゃあっ!!
ペラッと裾を捲られて
急いで押さえる。
それでも内腿を撫でる手を
止めない智矢。
石原 乃亜
もうっ…智矢……
前田 智矢
ダーメ。もう俺のモノ。
前田 智矢
今日は姉ちゃんも帰って来ねぇし
石原 乃亜
…っ智矢…好き…?
前田 智矢
何がー?
…わざと知らないフリをして
あたしを見つめる。
石原 乃亜
……あたしが
前田 智矢
好きすぎて
前田 智矢
もう止まりませんよ
石原 乃亜
……っ、止めないで…いいっ
あたしの言葉に
ふっと頬を緩めた智矢。
その笑顔があたしを
また好きにさせる。
前田 智矢
乃亜っ…好き?
石原 乃亜
何が……?
前田 智矢
……俺が
昨日のように
また降りだす雨が音を立てる。
一瞬にして、辺り一面を
濡らす厄介な雨。
……でもそのおかげで
智矢と出会えたから。
もう厄介者扱いしないよ。
石原 乃亜
……だいすき
雨音に隠れるくらいの声で
智矢の耳元で囁いた。







