嫌に甘ったるい香水の匂い
無駄に豪勢な装飾品の数々
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(あぁ、本当に……)
この国が気持ち悪くてしょうがない。
王
我が右腕__よ
王
今回のwrwrd国へ向かわせた兵の件…
王
何故、お主の独断で動いた?
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身勝手な行動だったとは重々承知しております。
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罰は甘んじて受けましょう。
王
そういうことではない。
王
我が心配しておるのはお主のことじゃ。
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……
王
お主になにか遭った時、誰も助ける者がおらぬ。
王
その際、お主が命を落としてしまう。
「我はお主の身を案じておるのじゃ」
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…申し訳ありません
王
これからは……〜ーーーーー
黙れ!
黙れ!
黙れ!
お前が案じているのは自身の立場だろう?
お前にとって、私は都合の良い道具…だから失うのが怖いそうだろう?
本当に吐き気がする……何故ここまで人間は腐れるのだ?
王
いいな?我が右腕よ
????
…全ては我が主の望むままに
王
うむ、下がってよいぞ
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失礼致しました
流石にイライラする……外へ出て頭を冷やそう
自室のベランダの扉を大きく開け、手すりに腰掛ける
冷たい風が頬を撫でていく。
先程までの甘ったるい嫌な匂いも、 こんなクソみたいな国への怒りのことも、 全てこの穏やかで冷たい風にのせられ、消えていく。
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こんなに腐った国でも……夜だけは綺麗なのね
それ以外、特にこの国に良い所なんて無い。
戦争に強い訳でもなく、物資や資源が多いわけでもなく、 技術面でも他の国には遠く及ばない。
裏切り、蹴落とし合いは当たり前、 力が強い者が全て正しく、力が弱いものは踏み台に…
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……あぁ、こんなクソみたいな国なんて……
「早く滅びちゃえばいいのに」
こんな願いは簡単に冷たい風が消し去っていく。
良いわ、まだその時じゃないわね。 じゃあその時が来るまで私は… …この国の従順な犬を演じてあげるわ。
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せいぜい、手を噛まれないようにね…ご主人様
まぁ、最後には必ずその腐った根性…… 噛み砕いてあげるわ