空
すげぇ田舎じゃねぇかよ〜。
少年
おかあさーん!御守り買いたい!!
母
そうね。せっかく来たんだし御守り買いましょっか
そういって彼女は健康御守りに手を伸ばした
空
お!若い人でも健康御守り買う人いるんだな〜!
親子は健康御守りを買ったが、空が憑いている御守りではなかった。しかし、田舎の小さい神社。健康御守りは残り空の御守り1つとなった
空
人来ないなーー
空
あの親子以来、何人かは来たけど御守り全然買っていかないじゃん!
そのまま時間が経ち、時刻は16:30。空が赤くなってきた。
そんなとき、階段を上ってくる1人の女性が見えた。彼女はゆっくり歩いて拝殿の前で止まった。彼女は深いお辞儀を2回し、手を合わせた。
もうどれくらい経つだろう。彼女はすごく長い間手を合わせている。20歳くらいだろうか。クリーム色のワンピースで長い金髪とスラリと高い丈。そんな彼女の背中は何か大きな物を背負っているように見えた。
女性
…。
空
(何お願いしてるんだろう…)
空
(こっち向かってくる!!)
彼女は御守り売り場の前で止まった。
女性
すみません。これください。
俺は今、女性の家にいる。そう。彼女は俺の御守りを買ったのである。
キレイな女性に買ってもらったんだ。すげぇ嬉しい
しかし、神妙な面持ちで長い間手を合わせた後、健康御守りを買ったから何か重い病気にでもかかっているのか
女性
ねぇ
空
?
女性
ねぇって
空
なんだ独り言か?
女性
いいえ。あなたに話してるの。
空
っっ!?!?
空
人間が俺の姿を見えるわけ…!
女性
見えてるよ
空
なんでええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!?
女性
なんでだろう笑
わたし、今まで幽霊とかおばけとか見たことなかったんだけどな!笑
わたし、今まで幽霊とかおばけとか見たことなかったんだけどな!笑
空
(この子、意外と笑うんだ。っていうかってことは俺以外の神の姿は見えてないのか)
空
俺は幽霊でもおばけでもない
女性
やっぱりー?なんか幽霊って言われるとちょっと違うって言うか。でも人ではないもんね。さっき浮いてたし!
空
お、俺は神だ、、!君が買った御守りに憑いて、今日から1年間君の健康の手助けをする。
女性
神ー!?あなた神様なの?そうは見えないけど
空
なっ!?俺は神様だぞ!
女性
神様ねぇー笑
私があなたの御守り買った時、すごく嬉しそうな顔して着いてきてたけど笑
私があなたの御守り買った時、すごく嬉しそうな顔して着いてきてたけど笑
空
そこから見えてたのかよ!言ってよ!
女性
私も最初は信じれなくて笑
女性
あなた名前は?
空
そら。
女性
神様だけど意外と人間ぽい名前してるのね笑
私は澪(ミオ)。よろしく。そら
私は澪(ミオ)。よろしく。そら
空
(人間に空って呼ばれるなんて…。調子狂うな…)
空
よ、よろしく…
空
そういえばなんで健康御守り買ったの?
女性
だって、買ってほしそうな顔で見てたじゃん
空
してねぇわ!!そんな理由でっ
女性
うそうそ
女性
私病気なの
空
(…?)
女性
重いね。余命宣告されちゃって。あと1年も生きれないみたい