一瞬 視界が揺らぐ
雪
雪
腕の中で眠る白來の目元は 少し濡れていた
雪
雪
化野明衡
雪
化野明衡
雪
雪
化野明衡
雪
雪
化野明衡
雪
雪
黒夜
雪
黒夜
雪
雪
黒夜
雪
雪
雪
雪
黒夜
雪
黒夜
黒夜
雪
黒夜
黒夜
雪
上手く出来ているかは わからないが
笑ってみせた
つもりだ
黒夜
腕の中の白來が 黒夜に抱き抱えられたのを見て
安堵の息を吐く
化野明衡
雪
化野明衡
雪
化野明衡
雪
雪
雪
化野明衡
雪
雪
化野明衡
雪
雪
化野明衡
雪
雪
雪
雪
雪
冷たくなった風が 髪を乱す
兄のように 呪力が多いヒトになりたくて
かつては 伸ばしていた髪
なぜか 懐かしい気持ちになった
化野明衡
化野明衡
雪
雪
化野明衡
雪
背中を押した
自分よりも 背の高い明衡が
少し、よろめく
雪
化野明衡
拒絶の意志を汲んでくれたのか
明衡は背を向けた
1人になったそこで
ゆっくりと後ろに倒れ込む
ずっと共にいたかった
白來の横で
前世の分も、その前の分も
自分の残りの人生全てで
白來を
愛したかった
雪
雪
雪
ゆっくりと呼吸する
雪
雪
空の星が 少し滲んだ
揺られていることに 気が付いて
白來
白來
重たい瞼を持ち上げた
白來
黒夜
白來
黒夜
白來
黒夜
白來
抱かれた状態で 黒夜の襟元を掴む
黒夜
黒夜が顔を顰めても 手を緩める気にはならなかった
白來
黒夜
白來
黒夜
白來
黒夜
白來
黒夜
黒夜は答えない
目も合わせてくれない
絶対 雪になにかあったんだと
察するのに 時間は要らなかった
元々どこかで 察していたからかもしれない
白來
白來
白來
白來
自分が思うより早く
黒夜の腕を振り払って
走り出していた
黒夜
白來
白來
白來
ヘンゲ 走りにくい変化を
完全に解いて
ただ、駆けた
第21話【遺し】
続く
コメント
2件
おはようございます! 時間軸が現在に戻りました! また雪は1人で抱え込もうとするんですよ…() 次回もよろしくお願いします!