私の妹には、便利道具がある。
それは、
美紀
ねぇお姉ちゃん
有紀
何?
美紀
透明人間になれる道具つくって
私自身だ。
有紀
そんなの無理だよ
美紀
でも昨日、
美紀
「次は透明人間になれる道具つくろうかなー」
美紀
なんて言ってたじゃん
美紀
それに、私今日誕生日だし
有紀
.....
有紀
分かったから出てって
美紀
はいはい
ガチャッ
有紀
.....
有紀
もうすぐだ...
有紀
もうすぐ私、復讐する
有紀
この日を待ってたから
ガサゴソッ
有紀
このスイッチは、皆から無視されるスイッチ
有紀
美紀の顔を思い浮かべながらスイッチを押す
有紀
そしたら、美紀は皆から無視される
有紀
それも、誕生日に...
有紀
もうそろそろ押そう
有紀
美紀の顔を思い浮かべて、
ポチッ
有紀
これで美紀は...
有紀
美紀の様子を見てみようかな
ガチャッ
タッタッタッ
有紀
あれ?
有紀
いない
タッタッタッ
ガチャッ
有紀
今物音がしたような...
有紀
まさか!
ドタドタ
ガチャッ
美紀
これでお姉ちゃんと同じだね
美紀
だって、お姉ちゃんの顔を思い浮かべながらスイッチを押したもん
有紀
......
大丈夫
このスイッチの解除スイッチがあるから
美紀
もしかして、
美紀
この解除スイッチがあるから...とか思ってる?
有紀
えっ?
有紀
何で持ってるの?
ポチッ
美紀
これで私は無視されない
美紀
それで、
ガシャッ
有紀
あっ!?
美紀
これでお姉ちゃんは一生無視されるね
有紀
そんな...
美紀
じゃあねお姉ちゃん
美紀
お姉ちゃんの部屋のドア、物を動かさない便利道具を使ったから