セイ(幼少期)
セイまま
ソラまま
元々仲が良かった俺の母とソラの母は、ある日、幼稚園の行きのバス待ちをしている時、俺にソラを紹介した
ソラ(幼少期)
そのとき、不安そうにソラの母の袖をつかみ、首を傾けたソラは、弟の欲しかった俺にとって、同い年なのに弟みたい、と感じさせた
セイ(幼少期)
ソラ(幼少期)
それから、俺はソラを連れ回した
ソラ(幼少期)
セイ(幼少期)
思えば最初は、ただソラが弟のようで
ソラ(幼少期)
セイ(幼少期)
涙もろくて優しすぎるソラを兄のように守ってあげたかったのかもしれない
ソラ(幼少期)
セイ(幼少期)
ソラ(幼少期)
セイ(幼少期)
初恋は?ときかれたら、こう答えるだろう。「幼稚園の時」と。
ソラ(幼少期)
セイ(幼少期)
はたからみればただの親友同士のやり取りだが、俺は幼いながらにすごく嬉しかったのを覚えている
ソラ(幼少期)
セイ(幼少期)
ずっと友達。嬉しいはずなのに、その時は、あまり喜べなかった
あの時のぐるぐるした感情を表すなら、
恋だと思う
俺の想いにずっと気づかない俺の好きな人は、俺の知らない間に、告白されていた
セイ
少し情報屋である陽太から聞いた時、世界が終わったのかと思った。
ソラ(幼少期)
でかくなった今でも、「そうちゃん」に告白されても、ソラはソラのままだった。
セイ
ソラは、俺のことをどう思っているのだろう
一生、「友達」なのだろうか
ひなの
ガサッ!
セイ
学校にいたはずのソラの人影を見つけたとき、しまった、と思ってしまった
セイ
すごく焦っていることが、自分でもわかった。そうそうにこの場を切り上げなければ。
セイ
早く、速く。ソラの行きそうな場所は? こういうとき、ソラはいつもどこに行く?
セイ
セイ
あの後ろ姿。あの癖っ毛のハーフアップ。あのお揃いで買ったクマのキーホルダー。
セイ