○○
ただいまー
父
お帰り
母
お帰り
兄
お帰り
リビングに入ると3人とも椅子に座っていた。そこにはいつもの笑顔なんか無かった。
○○
お父さん今日は早いね。どうしたの?
父
○○、落ち着いて聞いてくれ
○○
なに?
父
大阪に転勤が決まったんだ、、、
○○
は、、、?
私は、カバンを床に落とした。
母
別に、○○だけこの家に残ってもいいのよ。近くにはおばあちゃんの家があるし、この家にも時々帰ってくるから、、、無理していかなくてもいいのよ、、、?
お母さんはもともと体が強くない。 お兄ちゃんはあまり家事ができない。今はお母さんが手伝ってるから成り立ってるだけで、1人じゃ何もできないし、お父さんも労働時間が長くなるだろう。
○○
、、、行くよ
家族全員が驚いた。
お母さんは私の肩を掴んだ。
母
本当にいいの、、、?!大阪に行ったら、もう部活の子ともあえなくなるかもしれないのよ?!彼氏くんとも当分会えないわ!それでもいいの?!
○○
でもお母さんたちに無理させたくない
父
、、、じゃあ、、、決まりだな、、、
母
○○が、、、それでいいなら、、、
兄
そうだな、、、
○○
あーあ
○○
ごめんね。黒尾。
私はベットの上で泣いた。 もう会えないんだ。 そう現実を突きつけられたみたいだった。
○○
うわ、、、風邪ひいた、、、
朝起きると頭痛と腹痛、咳が 止まらなかった。
母
大丈夫?今日はお兄ちゃんもお母さんも一日中家にいないのよ、、、ごめんね。
○○
大丈夫だよ。もういかないと遅れるんじゃない?
母
そうね。いってくるね。
○○
うん。いってらっしゃい。
○○
黒尾に休むこと言っとこ
○○
黒尾、今日休むわー
黒尾鉄朗
どうしたんだ?!
○○
多分昨日の影響で風邪ひいた。
黒尾鉄朗
まじか、、、お大事にな。
○○
うん。部活頑張ってねー
黒尾鉄朗
おう!
連絡した少し後に家のチャイムが鳴った。ドアを開けると黒尾がドアの前に立っていた。
○○
黒尾、、、?
黒尾鉄朗
色々買ってきてやったよ。
○○
あ、ありがとう。
黒尾鉄朗
今日は俺が看病してやるよ。
○○
え?!ありがとう、、、
いやいやいや、気まずっ
黒尾鉄朗
○○の家綺麗だなー。
○○
そう?
黒尾鉄朗
○○の部屋も綺麗なんだろうなー
○○
めっちゃ汚いよー
頭痛や腹痛を我慢しながら歩く。
黒尾鉄朗
お前今、頭痛、腹痛、我慢してるだろ。
○○
えっ?!なんでわかったの?!
黒尾鉄朗
俺に頼れよ
そういって黒尾は私を抱きかかえた。
○○
く、黒尾!降ろして!恥ずかしい!
黒尾鉄朗
はーい暴れないでくださーい。
部屋どこ?
部屋どこ?
○○
、、、階段、上がってすぐの右側の部屋
黒尾鉄朗
りょーかい。
○○
その辺座っててー
黒尾鉄朗
じゃあおじょーさんはベットに寝転んでくださーい
○○
えぇ、、、お腹すいたー
黒尾鉄朗
俺ゼリー飲料買ってきたぞー
○○
飲むー
黒尾はゼリー飲料の蓋を開けた
○○
ありがと
私がゼリー飲料を受け取ろうと すると、ヒョイとよけた。
○○
なにすんの
黒尾鉄朗
飲ませてあげる〜
○○
いや、大丈夫デス
黒尾鉄朗
いいから、あーんして
○○
ほんとに大丈夫だから、、、
黒尾鉄朗
ほらほら、早く♪
○○
はいはい。
私は口を開けた。
黒尾鉄朗
はーい吸ってくださーい。
言う通りに思いっきり吸った。
黒尾鉄朗
、、、ていうかさ、風邪ひいたの昨日のやつだろ?w
○○
それしかないでしょ?w
黒尾が来てくれて、ちょっとだけ 頭痛や腹痛が治った気がする。
○○
ありがとね、黒尾。
私がそういうと黒尾はニコッと笑った。
黒尾鉄朗
どういたしまして。
黒尾が来てから不安なんて心の中に なかった。