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真夜中の地下病棟 第2話
あ、ずるい。
だったら、ぼくも一緒に。
お父さんの許しをもらわずに、たけし君のあとを追いかけることを決める。
ぼくが悪いんじゃない。ぼくを誘惑するこの匂いが悪いのだ。
お父さんにしかられたってたまるものか。
いまはもう広場のごちそうのことしか考えられなかった。
たける
たける
そうつぶやき、後ろの足で力強く蹴ろうとした、そのときだ。
ハルナ先生
広場の方からハルナ先生の声が聞こえてきた。
たけし
走りながらたけし君がジャンプする。
たけし
しかし、調子にのって高く飛びすぎたのか、着地に失敗してバランスを大きく崩した。
たけし
土煙をあげながら前方にに回転して、そのまま勢いよく倒れこむ。
たける
たけしくんはいつも騒々しくて、見ていて飽きることがない
パパ
空気を食べていたお父さんにが、ようやくこちらの世界に戻ってきた。
ぼくがいつもやるみたいに、鼻をひくひく動かして笑う。
たける
僕はお父さんの笑顔が大好きだ。
情けなく垂れ下がった目尻と右の方だけにできるえくぼを見ているだけで、幸せな気分にひたることができる。
たける
足元をぐるぐる駆け回って、お父さんを急かした。
派手に転んだたけし君はまだ起き上がろうとしない。
地面にはいつくばったまま、頭だけを動かしてキョロキョロしている。
okome
okome
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