僕は無事猍を自分のものだけにすることに成功した。
僕が死んでから数年。嗚呼。本当に頑張った
🟩「あー...♡可愛い...」
ついさっき学校の屋上で僕のものにしてここ。桜の木の下に持ってきた。
ここは僕が猍と病気がまだ進行してなかった時に来た場所
🟩「人が居なくてよかった」
一応僕は姿なんて見えないんだけど
🟩「あくまで猍は見えるからなぁ...」
そうなってくると人が横になって浮いている超常現象。姫抱っこだからね
さーて、これからどうしよっかな?
🟩「僕だけの猍...♡」
あ、そうだ
死神にしちゃおっと
???「久しぶり。胡」
気づいたら周りは炎。 その10メートル先から声が聞こえてきたので見ると
そこには俺の兄、鬼橋 円蝶が立っている
🟥「驚いた?」
🟨「え、...ん......」
「円蝶っ!!!!!」
目からはほんの少し塩っぽい水が垂れてくる
だって目の前に
目の前にずっと会いたかった人が......っ
俺は円蝶へと1歩足を踏み切った
抱きつこうとした。
抱きつこうとしたんだ
円蝶はそれを避けた
頭は炎で熱された床に直打ち。
だが痛くない。死んだからだ。説明は簡単につく
🟨「...ッなんで...、」
やっと分かった涙で歪んだ視界に映るぼやけた兄
その兄はどこか冷たい目で俺を捉える。
🟥「俺はお前を殺したかった。それだけ。」
俺はその言葉を信じられない。でも、信じるしかない
それが円蝶の目に映る 言葉
🟨「なんで俺をッ...」
🟥「わかんないわけ?」
兄の冷酷な言葉が俺に 刺さる刺さる。
心はもう形を保っていない。
🟥「辺斗に近付いたからだよ」
🟥「あん時からお前を殺すべくずっとずっと努力してきた。」
🟨「...辺斗...さん...?」
意外な言葉に絶句しか出来ない
辺斗さんの何が関係して...
そういうことかよ
俺は全てを理解した
そういうことなら点と点が上手く繋がる。
🟥「やっと分かったんだ」
呆れた声が飛んでくる。
🟥「正直もうお前はどうでもいいんだけどな」
🟥「俺は辺斗が欲しいんだからさ」
🟨「俺は...俺はっ...」
「そんな円蝶が好きなんだよ....??♡♡」
あーもうどうでもいい
円蝶が欲しい
円蝶は真っ青な顔をしている。何故だろう。
きっと今の俺の顔は今までしたことない顔だ
ねぇ。円蝶
俺のものになって。他の人を欲しないで。ねぇ。
ねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇねぇ
🟦「ここ何処だろ」
下には海。前には月。
綺麗だな
🟦「でも、俺死んじゃったんだね」
あーあ
「胡くん...次は手に入れるからね」
蒼い月は紅くなった。
こんなところで辺斗は何をしているんだろう
🟩「もっと色々な所を俺と一緒に見に行こうね、猍♡」
なんだ。犬 猍の事か
んまぁこれなら
🟥「あとで殺れるね」
犬 猍なんかを死神にするなんて馬鹿らしい。
大丈夫だよ辺斗
🟥「俺と一緒に地獄へ行こう?♡」
葉音が響く森で俺は呟いた
邪魔者は消した。もう完璧。さぁ、始めよう
新しい物語を、ね。