アヤメ…先輩… は…
中学の時に生徒会が一緒だった
アヤメが会長という 何かの間違いなんじゃ そう思えるような…奴
俺は1個下でクラス委員だから生徒会に 顔を出さなきゃいけなかった
その頃からおれは 人生が少し狂ってしまったのかもしれない
ケンシの通う中学
放課後の会議 自己紹介
ケンシ
面倒くさいなと思いながらも 生徒会に出ていた
なぜこの学校は生徒会に2年も巻き込まれるんだろう
アヤメ
よろしく~
アヤメ
俺、適当にやるから
みんなもそんなに堅苦しい感じに
しなくていいからね~
最初の挨拶がこれだった
適当にやるって言っちゃう 生徒会長って何なんだ…
この人の噂は何となく2年でも話題に上がることがあった
というか 何でこの人が選ばれたんだろう…
とは言え投票で決まったわけだから 何かしらあるんだろう
ケンシ
でも会議室の空気感は凄く明るかった
つまり雰囲気を作ってるのも この人なのだ
信じられないが 事実だった
会議が終わり下校しようとしたら
アヤメ
アヤメ
まちたまえ
ケンシ
アヤメ
ケンシ
ケンシ
アヤメ
アヤメ
ケンシ
みんなは出て行ってしまった
ケンシ
アヤメ
帰ったよ~
「誰か居ませんかぁ!!!」
盛大におれの心の声が 出てしまったのかと思うくらい
周りを見渡した
しかし誰も居なかった
ケンシ
アヤメ
君のこと話はよく聞くよ
ケンシ
アヤメ
スポーツもそこそここなしちゃって
アヤメ
ケンシ
言ってることですから
と言うか 話し方に勢いのある人って あんまり得意じゃないんだよな
ケンシ
アヤメ
ケンシ
アヤメ
アヤメ
ケンシ
このみ?
アヤメ
ケンシ
アヤメ
なんか面倒くさい
ケンシ
ケンシ
アヤメ
アヤメ
違わないけど!!
アヤメ
ケンシ
この会話から始まった
アヤメがおれを追いかけ回すことになったのが…
アヤメ
いる~?
ケンシ
アヤメ
アヤメ
ケンシ
アヤメ
ケンシー
ケンシ
ケンシ
女子がうるさいんですけどっ!
アヤメ
ケンシ
アヤメ
ケンシ
アヤメは教室に来たり移動教室の時 すれ違うたびに おれに全力アピールをするようになった
そんな騒がしい日々が3ヶ月くらい続いて
これから夏も本番になろうとしてきた頃
遂におれは窮地に立たされた
アヤメ
ケンシ
ケンシ
アヤメ
好きだぜ?
ケンシ
ケンシ
いい加減にっ
そう言った瞬間おれは アヤメにキスされた
ケンシ
アヤメ
ケンシ
アヤメはおれの顔を両手で押さえ 当時のおれには濃厚すぎる キスをしてきた
アヤメ
ケンシ
んんっ…
コイツは本気だったと ようやく察した
アヤメ
ケンシ
女子とはキスしたことがあったが 男とまさかキスをするなんて
ケンシ
んんっ……
アヤメ
本当に
ケンシ
やめぇ…っ…
アヤメ
アヤメは何度もおれの名前を呼んで 濃厚なキスを続けた
ケンシ
んぁっ…
力が抜けそうになっていたが 必死で耐え アヤメを引っ剥がした
ケンシ
止まるっ!
アヤメ
もっとしたかったのにぃ
ケンシ
ケンシ
男だし!
アヤメ
ケンシ
アヤメ
男だろうが女だろうが
気に入れば関係ないのだよ
ケンシ
ケンシ
アヤメ
アヤメ
ケンシ
アヤメ
俺の目に狂いはないと
確信
ケンシ
ケンシ
俺の体舐め回すように
ケンシ
アヤメ
アヤメ
アヤメ
ケンシ
アヤメ
ニヤニヤ
コロコロ変わる表情や態度におれは 段々 アヤメと言う存在が 気になっていった
ケンシ
もぅあっ!
ヒカル
会長!?
ヒカル
どうしたんですか!?
ヒカル
ケンシ
ケンシ
回想シーンで
少しやられてしまった…
ヒカル
そう ここは病院
こんなところで遭ってしまったせいで 要らぬ過去を思い出してしまった
ヒカル
疲れてるんじゃないですか?
ケンシ
ヒカル
目の下も隈があるし…
ヒカル
ケンシ
大丈夫だよ
ケンシ
ヒカル
同じくらい心配してて…
ヒカル
ヒカル
ケンシ
俺もまだまだかな?
ヒカル
そんなこと
ヒカル
正直 的を射てるようで ドキッとした
彼は確実に人として成長している
そうなってきたのは 目の前で眠っている カナタの影響だろう
ヒカル
ケンシ
ヒカル
大丈夫かなぁ?
ケンシ
姿が見えなかったな
ヒカル
カナタくん
ご両親と仲悪いんじゃ…
ケンシ
彼を見てればわかるよ
ヒカル
来られないんですかね…
ケンシ
ケンシ
野暮なことはしたくないけどね
ヒカル
そんな話をしてたら看護師さんが 朝の検査をすると言い 病室にやってきた
ヒカル
ヒカル
まだ昨日来て今日なので 経過をみてるしかない
確かにそうだった
ケンシ
神経質になりすぎては
だめだよ
ヒカル
ヒカル
落ち着いてきます
ヒカル
心配すぎて…
ケンシ
頭を冷やすといいよ
ヒカル
ヒカル
大丈夫かなぁ…
ヒカル
ヒカル
ヒカル
やっぱり似てるのかな…
ぼくは色々なことに想いを馳せながら 落ち着きを取り戻そうと 必死になった
ヒカル
ヒカル
来てからちょっと変だったな
ヒカル
ヒカル
僕はあまりにも人と接してこなさすぎた
ヒカル
もっと積極的にならないと…
ヒカル
わかるようにならないと…
日を追うごとに 自分の意思が ハッキリ決められるように なってきた
そう言うことを実感できるようになった それもすべて カナタくんのお陰じゃないかと そう思った
ヒカル
ヒカル
ヒカル







