樹と話をした後、俺は唯華の家に向かっていた。
唯華がこんな俺を認めてくれるかなんて分からないけど、
俺に少しでも望みがあるなら。
もう、好きにならなければ良かった なんて言わせない。
唯華
樹に甘く抱きしめられている時、
安心感に逆らえず、
沢山の本音を話してしまった。
でも、本当に翔太の事を好きにならなければ良かったのかな。
その事だけが頭にずっと残り続けていた。
広い家でただ一人涙を流しながら、翔太との写真を眺めていた。
ピーンポーン
時計の針は10時を指している頃、家のチャイムが鳴り響いた。
唯華
翔太
唯華
唯華
扉を開けると、翔太が真剣な眼差しでこっちを見ていた。
唯華
私は家に入るよう促した。
翔太
今日の翔太は前の翔太に戻っているような雰囲気を纏っていた。
私は、テーブルにアップルティーを用意して、翔太と対面するようにして座った。
唯華
翔太
唯華
名前を呼ぶ為に来たって…
私の頭では理解が追いつかない。
結局はまだ、私の名前呼んでないよ。
お前の名前 って
改めて翔太のツンデレさを知った。
翔太
翔太
唯華
翔太
翔太
翔太
翔太
翔太
翔太は真剣な眼差しで、でもどこか悲しそうな顔で
私の顔をしっかりと捉えながら話している。
翔太
やっと、私の名前を呼んでくれた。
それが何よりも嬉しかった。
翔太
私は何も知らなかった。
怖いと思っていたことも。
全て
翔太
唯華
唯華
唯華
私は振られた後、直ぐに気づいた。
もっと、翔太との時間を大切にしていれば良かったと。
唯華
唯華
翔太
翔太
翔太
翔太
翔太
唯華
翔太の過去を何も知ってあげられなくて、私は翔太に愛をあげることが出来ていなかった。
翔太
翔太
そうだったのかもしれない。
ずっと、翔太の傍に居たいと願い続けていた。
翔太
翔太
好きだよ、大好きだよ
夢に出てくるほど、翔太が好き。
翔太
唯華
翔太
私の答えなんてただ1つ。
唯華
私が名前を呼ぶと、少し緊張しているのか、改まった姿勢をとった。
唯華
翔太
唯華
やっと、言えた。伝えることが出来た。
翔太
そして、やっと聞けた。
久しぶりに聞くことが出来た。
翔太からの愛の言葉を。
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