TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

秘書

ねぇ、ショッピ。

syp

は、い…?

秘書

水を差すようで悪いんだけどさ…

秘書

過去の事、教えてくれない?

syp

なんで…?

syp

俺の過去、知ってるんじゃ…

秘書

知ってるよ、でもね半信半疑なんだ。

秘書

それに、ショッピの口から教えて欲しい。

syp

この人なら…言っても、いいのかな

syp

はい、いいですよ。

秘書

ありがとう、ニコッ

幼少期

俺は物心ついた時から虐待をされてました。

あんたなんか産まなきゃ良かった…っ、!

パシンッ!!

syp

い゛っ…

ねぇ、なんでそんな事言うの

おれは…いらない子なの…?

その目!紫色の目!

あんたの前のお父さんに似てるんだよ!!

なんで…理不尽だよ

うるせぇな…

あ、あなた。

おはよ

おはよう

今日も出かけよう

えぇ、行きましょう。

syp

…ポロポロ

なんで…俺を産んだの?

おれは、必要ないのに…

なんで…

お父さんに…あいたいな

俺の父は、軍人でした。

戦争に自ら出向いて。

その功績は総統からのお墨付き。

だけどある日、大きな国との戦争に…

敗れた。

父は帰らぬ人となったんだ。

母は、狂ってしまった。

父の事を愛していたはずなのに。

理不尽に怒って、そのストレスを俺にぶつける。

ねぇ…おれ、いい子にするから。

父が亡くなる何年か前。

俺の国には定期的に祭りというものがあった。

俺は、金魚すくいをして1匹捕ったのだ。

その時、母は言った。

捕るの上手かったわね、ショッピ

そうだなぁ

syp

ねぇ、母さん、父さん。

syp

この子、1人でも泳げるかな?寂しくないかな?

ねぇ、ショッピ?

syp

ん?母さんなぁに?

金魚はね、水をすぐ変えちゃダメなのよ

そこに入っているお水に少しず~つ、お家のお水を入れるの。

そしたらだんだん慣れるから。

慣れたら、1人でも泳げるようになるわよ。

syp

syp

わかった!

えぇ、ショッピはいい子ね。

この時の母は、金魚について言ってくれたんでしょうね。

けれど、狂った後の母は、俺について言ったんだと思うんです。

父を亡くしてから、母は最初、俺に無茶言うだけだったんです。

やったこともないのに、「料理を作って。」だったり。

それで出来なかったら、少しずつ、暴力を振るって…

俺は1人じゃ何も出来なかった。

だから母は、少しずつ最悪な環境に慣らしてって…

俺を1人でも泳げるように、いや、 1人でも生活できるようにしたんだろうと思っている。

数年後

ショッピ。来なさい

syp

はい…なんでしょう。

あんたを今から別のお家の子にするから。

syp

はい…

この時、正直嬉しさがあった。

やっと地獄から逃げ出せるのか、と。

けれどそれはぬか喜びにすぎなかった。

オークション。

司会

さてお次は!今日の目玉です!

syp

…っ。

ボロボロの服を着て、鉄でできた重い首輪と手錠をつけて…

司会

さて、100万ゴールドからスタートです!

俺は周りから見たら顔は整っているらしい。

その上、珍しい紫色の目だった。

だから俺は、高額で買い取られたんだ。

a国の総統に。

総統

100億。

司会

おーっと?!100億ゴールドです!

司会

これ以上は居ないか?!

司会

はい!100億ゴールドで落札致しました~!!

syp

そんな価値、俺にあるのかな。

買い取られてから、お城に連れてかれた。

お城についてすぐ、俺は命令されたんだ。

総統

おい、紫。掃除しろ。

syp

…はい。

それからは、前より残酷な生活だった。

奴隷扱いだ。

そしてある時は…

syp

ん゛ー!!

研究員

うるさいな…

総統

まぁ初めは皆そうだろ。

研究員

そうですね…

総統

まぁでも、今回は見た目も良くて容量もいいはずだ。

研究員

ですね。珍しい紫色の瞳ですし。

研究員

正直凄い楽しみですよ。

総統

まぁ、成功すればどうなったっていい。

研究員

はい。お任せ下さい。

総統

あぁ。よろしく頼むぞ。

syp

…っ!ポロポロ

研究員

お、落ち着いたかな。

syp

ん…ポロポロ

研究員が注射器を手に取ったところで意識を手放した。

部屋も病室みたい。

俺はほんとに人間なのかな。と何回も思う程の酷い扱いだった。

そして俺は、実験に失敗した。 "失敗作"だ。

それのせいで、もっと酷くなった。

総統

おい!ここを掃除しとけと言ったはずだろ!!

syp

ぁ…申し訳ございません…っ。

総統

ったく…

とまぁ、こんな感じかな。

秘書

そうか…俺がまた秘書に任命されていない時の話だったからな…

秘書

すまなかったね…

syp

いえ、いいんですよ。

syp

…全部、この紫の目が悪いんです。

秘書

そうかい?凄い素敵な色だけどね

そう言って彼は、俺の頬を優しく触り、涙を拭った。

syp

ん…

秘書

ほら…ね?早く行きなさい。

秘書

お仲間が待ってるよ。

そう言って彼は指を指す。

syp

へ…?

彼が指した指の方を見てみると、よく見慣れた緑色と水色の姿があった。

煙と逆に、下を向く。

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

1,040

コメント

6

ユーザー

秘書ぉ…😭いい奴やん!過去にそんな事が…続き楽しみにしてますね!!

ユーザー

こいつ……いいやつだな! これでrb(青鬼)だったらすごいけど……

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚