番外編

友達のリクエストで第9話ら辺から 変えました！ ちょっと手抜きです

もし、あの日違う選択をしていたら

ひろしさんは、あの夜ひとしくんを追いかけなかった。

暗い道で立ち止まった時、 胸がドクッと強く脈打って－－ ラブ子が悲しむ顔がふっと浮かんだ。

その一瞬が、全てを変えた。

ひろしさんは自分の両手を見た。 震えていた。 その震えが、まだ戻れる場所があることを教えてくれた。

ひとしの背中は、もう遠くに去っていた。

そのままひろしさんは道の真ん中で座り込んだ。 ただ静かに夜空を見上げて、深く息を吐いた。

数日後。 ラブ子は学校の帰り道でひろしさんとばったり会った。

ラブ子が笑うと、ひろしさんは少し照れくさそうにあたまをかいた。

ラブ子は思わず目を丸くする。

ラブ子の胸がじんわりあたたかくなった。

ラブ子はふっと微笑んだ

その言葉にひろしさんは耳まで赤くなった。

そして数週間後。 ラブ子はベンチに座って、ゆっくり口を開いた。

ラブ子はひろしさんをゆっくり見つめた。

ひろしさんの目が、驚きで見開かれた。

ひろしさんは顔を覆って笑った。

ラブ子は少し恥ずかしそうに笑う。

ひろしさんは優しく言った。

夕暮れの風が心地よく吹いた。

2人は、少し照れながらも自然に手を繋いだ。

その手は、あたたかくて、優しくて。 本編で失われた未来とは違い、確かにひとつの幸せにつながっていた。

これはもし違う選択をしていた世界。ひろしも、ラブ子も、ひとしも、誰も傷つかない未来。

こんなハッピーエンド(？)も、もうひとつの物語として存在している。