君の心臓になりたい

いつからだっけ

ここにいるの

もうこんなの牢獄じゃん

外に出たのはいつだろう

もう覚えてないや

ははっ

死にたいって気持ちが

溢れ出てくる

どうしてだろう

気づいたら

ずっと

泣いているんだ

もう楽になりたいな

そう考えてるうちに体はどんどん行動していく

…

階段をただずっと登っていく

…誰？

そこには

ここに入ってきたばかりの

俺みたいな子がいた

背丈は大きい

でも見ただけでわかる

この子も僕と同じことをしようとしていると

…

そんな言葉しか俺には言えない

初めて言われた言葉

初対面の相手に

人生で一度も言われたことの無い言葉を言われた

君は優しい

だからこそ

辛いことが沢山あったんだよね

俺もまだ生きてみようかな

君のことをもう少し知ってみたいと思ったから

牢獄に

何故か気が合う気がした

手を握ってくれてありがとう

そう伝えたい気持ちを

心にしまい込んだ。

こさめくんか

いい名前だなぁ

そんなことを聞いてよかったのかは

分からない

でもなんとなく

ダメだったようだ

冷や汗が止まらない

こさめくんの話は

俺よりももっと辛かったみたい

何故か考えるより先に言葉と体が動いた

その子を

こさめを

救いたい

そう思った

今まで思ったことの無い感情

いったことのない言葉

次々と気持ちや言葉が

溢れていく

俺は

こさめの心臓にいや心に

なりたい

どんな時も

辛いって

楽になりたいって

追い詰めないように

昔の俺のように…させたくない