テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

仕事が大変とか

ストレス発散とか

理由はいくらだってある

でも、わたしが この店に来るのは…

カランコロン

お帰りなさいませ。
お嬢様

古屋 愛

ただいま

当店のご利用は初めてですか?

古屋 愛

いいえ。
わたし、こういう者です

新人執事に会員カードを 見せつける

これは、30回以上ご来店した方限定のVIPカード!!

し、失礼いたしました!

古屋 愛

いいえ。気にしないで?

古屋 愛

(彼は…居ないみたい)

お嬢様!お飲み物は、何をご所望ですか?

古屋 愛

そうね…

古屋 愛

「いつもの」を

かしこまりました

古屋 愛

(「いつもの」なんて言っても)

古屋 愛

(虚しいだけね…)

そう思いながら メニュー表に目を通す

お嬢様は、ミルクティーがお好きでしたね?

古屋 愛

ええ、そうよ

顔を上げるとそこには

どうなさいましたか?
お嬢様

古屋 愛

い、いえ!なにも…

古屋 愛

(貴方に会いたくて、通っていますなんて…)

古屋 愛

(言えない…)

…彼は

わたしの会いたかった人

日曜限定の執事

何かお悩みですか?

古屋 愛

差し支えなければ、お話しください

古屋 愛

でも…

お嬢様のお悩みを聞くのも

私たち執事の
務めですので…

古屋 愛

(なんて、素敵な笑顔…)

古屋 愛

それなら、売ってください

古屋 愛

貴方の時間を!!

私の時間、ですか?

古屋 愛

(しまった!)

古屋 愛

(昨日、遅くまでマンガを読んでいたから)

古屋 愛

(つい…)

古屋 愛

いえ、すみません

古屋 愛

忘れてください…

失礼ですが…

お嬢様は、成人しておられますか?

古屋 愛

はい…

古屋 愛

こんな変な事を頼んでしまって、恥ずかしいのですが

古屋 愛

大人です…

古屋 愛

(穴があったら入りたい…)

そうでしたか…

私でよければ、お供しますよ?

古屋 愛

ええ!?

古屋 愛

古屋 愛

あの…
お幾らですか?

お金なんて、要りません

恥ずかしながら、
気になっておりました

…貴女の事が

ご利用、ありがとうごさいました

古屋 愛

(うっ…高い…)

『お支払い』

それは束の間の夢から 覚める瞬間

古屋 愛

(そうよね…)

古屋 愛

(これが、現実よね?)

そう思った時

お嬢様。お忘れ物です

古屋 愛

忘れ物?

手渡されたのは 1枚の名刺

いつでも、ご連絡ください

古屋 愛

それって…

古屋 愛

(この名刺、連絡先も書いてある…!)

古屋 愛

夢みたい…

古屋 愛

こんな、マンガみたいな事

古屋 愛

本当にあるんだ…

古屋 愛

古屋 愛

夢じゃないよね?

慌てて名刺を確認する

古屋 愛

「若林ユウ」

古屋 愛

現実だ…

古屋 愛

あー良かった

古屋 愛

ポイントカードが貯まるまで、通いつめて

古屋 愛

古屋 愛

って、あれ?

古屋 愛

これって、やっぱり…

お店のポイントカードを 確認する

古屋 愛

ポイントが貯まってる

古屋 愛

もしかして…

古屋 愛

お店のプレゼント企画なのかな?

週末

古屋 愛

(電話して、今日会う事にしたけど…)

古屋 愛

古屋 愛

本当に…
夢じゃないのかな?

若林 ユウ

おまたせして、申し訳ないです!

古屋 愛

いえいえ!

古屋 愛

あの…お仕事は大丈夫だったんですか?

古屋 愛

今日は、日曜日なのに…

若林 ユウ

大丈夫ですよ。他の社員に任せてきました

若林 ユウ

たまには、オーナーに休みをくれって

古屋 愛

古屋 愛

オーナー…?

若林 ユウ

はい。俺、あの執事喫茶のオーナーなんです

古屋 愛

え…嘘!?

古屋 愛

(どうしよう。こんなマンガみたいな事…)

古屋 愛

(本当に、あるの!?)

若林 ユウ

あの…

古屋 愛

は、はい!

若林 ユウ

本当に…
俺でいいんですか?

古屋 愛

もちろんです!

若林 ユウ

こんな、おじさんなのに?

古屋 愛

おじさん?

古屋 愛

古屋 愛

そんなに、
年離れてますか?

古屋 愛

わたし、25ですけど…

若林 ユウ

え!?

若林 ユウ

古屋 愛

どうしました?

若林 ユウ

俺…32です…

古屋 愛

じゃあ、7歳差ですね

若林 ユウ

あの、気になりませんか?

若林 ユウ

年の差…

古屋 愛

年の差なんて
気にしません!

古屋 愛

(本当は…)

古屋 愛

(もう少し上だと思ってたし…)

古屋 愛

それよりも…

若林 ユウ

それよりも?

古屋 愛

若林さんこそ、
いいんですか?

古屋 愛

こんな、地味な女で…

古屋 愛

古屋 愛

後悔してません?

今から、メガネ屋さんに行きましょうか

古屋 愛

メガネ…ですか?

古屋 愛

(コンタクトじゃないの?)

古屋 愛

(メガネをとった方が素敵!とか…)

古屋 愛

古屋 愛

(ああ、ダメ…)

古屋 愛

(また、マンガみたいな事を期待して…)

失礼ながら、お嬢様

古屋 愛

は、はい

古屋 愛

(お嬢様か…)

古屋 愛

(お店の外で言われると、恥ずかしいな…)

そのメガネ…

度数が合っていないようですね?

古屋 愛

メガネの度数?

古屋 愛

どうして、わかるんですか?

若林 ユウ

とても素敵なレディーだからですよ

愛さんは

この作品はいかがでしたか?

461

コメント

10

ユーザー

最後の一言最高ですっ!!!

ユーザー

マンガみたいな展開じゃぁぉぁん!!!!!。゚(゚´Д`゚)゚。

ユーザー

わああ… こんなこと言われたら ドキドキしちゃいますね(◍> <◍)❤️ 素敵です✨

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚