君の色 を教えてよ

バァリン!!!(皿割)

少し肌寒い日の夜のこと､

大人が4人ほどしか入れない部屋に 聞きなれた音が鳴り響いた

部屋の高級化粧品の匂いに変わって､ 部屋の中に鉄の匂いが充満する

そんな中､僕のお母様は笑っていた

ガチャ､パタン

緊急事態に気づいたお姉ちゃんが 部屋に広がった血の海にも気にせず､駆け足でお母様の元によってくる

姉が救急車を読んでくれたが 僕はもう手遅れだった､

しかし､不幸中の幸いなのか視力を 完全に無くしたわけではなかった｡

その代わり､僕の世界から色が消えた

あの夢に出てきた女は僕のお母様だ 今は捕まって刑務所の中にいる

ちなみに､姉はお母様が刑務所に 入る前の暴れたお母様に殺された

僕は柳瀬 蒼､一般の高校2年生 強いて言うならば､色が分からない

色が分からないのは､後天性の物だ

だから､分かることがある｡ 色が分からなくなってから､とても 自分自身の人生がつまらなくなった

人と居ても､漫画の世界にいるようで異次元の世界だとしか思えない､ だから､僕は誰といても楽しくない

カタッ､キー(ドア開閉)

だけど､今日はそんなつまらない 世界の何かが変わる気がした

ガラガラ､バタン(ドア開閉)

漫画に出てくるような無機質な 人達がひとつの教室に沢山いる

その様な光景に吐き気すら感じる

僕は､その様な光景から耐えるために早足で席に着き､鞄を置き机に伏せる

伏せる理由は､音だけを聞いていれば自分は普通の人間だと思えるからだ

そしたら､クラスの陽キャ男子の話している内容が僕の耳に飛んできた

転校生が来ることに対して いい思い出が僕には全くない

このクラスでは､転校生が来るって なったら最初に自己紹介をする

つまり､全く知らないやつに自分の ことを紹介する差恥プレイか何か？

ガラガラ､バタン(ドア開閉)

ガラガラ､バタン(ドア開閉)

(※雨が止み､雲から太陽が出てくる)

僕何で､ドキッてなったの？