/s/[storyId]/_components/heading/assets/back_arrow_icon.4081080bcaba67b8.svg){kind=icon}
/s/[storyId]/_containers/report-container/assets/more-icon.20cfac1b79e24f56.svg){kind=icon}
冬弥
失礼します。司先輩いますか？
司
おお！冬弥じゃないか！
冬弥
お久しぶりです。最近来れなくてすみません。
司
大丈夫だ！俺には咲希がいるからな！
司
だけど…咲希、最近おかしいんだ。
司
たまに…咲希の声が、自分の声と混ざる時があって…気持ち悪いんだ。
冬弥
…！
司
それに、ここに来る前の事が思い出せないんだ。
司
冬弥、何か知っているか？
冬弥
俺、は…
冬弥
…すみません、知りません。
司
そうかー。
冬弥
(司先輩…少しずつ正気に戻ってきている。)
冬弥
(だが…このままでは、本当に精神崩壊しかけないな…)
冬弥
(思い出したら…それこそ、生きていけないだろうから……)
司
……♪、♪
冬弥
(あ…この歌)
司
♪〜、♪、
冬弥
(咲希さんが好きだった…)
司
…そうだな、咲希はもう学校に行けるんだもんな、
司
みんなで宮女に通うんだもんな、受かってよかったな…
司
楽しいか？良かったな、俺も嬉しいぞ…
冬弥
……
司
咲希は可愛いな…お兄ちゃんも頑張るからな…
冬弥
司先輩…、
冬弥
お花…置いて帰りますね。
司
空が青いなぁ…綺麗だな、今日はピクニック日和だな、
冬弥
…さようなら、司先輩。
冬弥
また来ます。
ああなった司先輩に、俺の声は届かない。
それでもいい。俺は先輩の所に行かなきゃいけない。
冬弥
(それが俺に出来る、罪滅ぼしだから。)
だからうるせぇって言ってんだろうが！！！！
冬弥
ﾋﾞｸｯ
冬弥
あ、彰人の声…？！
もう二度とその面見せんじゃねぇ！！
帰れｯｯ！！！
冬弥
な、何か揉めてる…のか？！
冬弥
彰人ｯ！！
彰人
あ…冬弥…？！
冬弥
どうしたんだ！一体何が…
彰人の友達
ﾋﾞｸｯ
冬弥
えっと…
彰人
……ﾁｯ
彰人
何でもねぇよ。おい、さっさと帰りやがれ！
彰人の友達
で、でも！
彰人
いいからもう二度と来んな！！
彰人の友達
…わ、分かったよ、、
彰人の友達
…悪かった。
バタン
冬弥
彰人…一体何があったんだ？
冬弥
そんなに怒って……体に悪いぞ。
彰人
…何でもねぇって。
彰人
気にすんなよ。
冬弥
だが…明らかに、元気がないぞ。
冬弥
さっきの人と…その、喧嘩したのか？
彰人
…まぁ、そんな所だ。
冬弥
そうか…その、俺に出来ることはあるか？
彰人
……
冬弥
あっ、こんな事言われても困るよな。
冬弥
すまない、
冬弥
ここに通うのも、迷惑だっただろうか…
彰人
…あー、
彰人
強いて言うなら、これからも来て欲しい…
彰人
そんだけだ。
冬弥
彰人…！✨
冬弥
もちろん、必ず通う！
冬弥
そして…また、歌おう。
彰人
おう！
彰人
じゃ、早く治さないとな！
冬弥
ああ、いつでも待ってる。
冬弥
……
類
あれ…冬弥さん？
冬弥
類さん？！
類
こんにちは。この間はありがとうございました。
類
…助かりました。
冬弥
いえ、お役に立てたなら良かったです。
冬弥
そういえば…類さんの病棟って反対ですよね？
冬弥
なぜこちらに？
類
えっと…その、たまたま通りかかって…
類
それで…怒鳴り声が聞こえたから…
冬弥
ああ…彰人の、、
類
彰人…？彰人くんと知り合いなんですか？
冬弥
ええ。類さんの事も彰人からお聞きしてました。
類
ああ、なるほど…そうだったんですね。
類
ピアノが弾ける歌が上手い友人って、冬弥さんだったんですね。
冬弥
？
類
彰人くんが、そう言ってたんです。
冬弥
彰人が…！
類
それと…あの、、
冬弥
どうかしましたか？
類
えっと…連絡先、せっかく教えてもらったのに、連絡出来なくてごめんなさい。
類
実は、連絡してもいいのか分からなくて…
冬弥
(てっきり嫌われてるのかと思ってた…)
冬弥
いつでも連絡して頂いて大丈夫ですよ。
類
あ、ありがとうございます！
類
今度…思い切って、連絡してみます。
類
じゃあ、僕はこれで…
類
彰人くんにも、また屋上に来てねとお伝えください。
冬弥
ええ、伝えておきます。
類
さようなら、
冬弥
さようなら。
冬弥
…ここには初めて来たな。
俺は類さんの病棟の庭に来ていた。
冬弥
彰人は東棟に入院してるから…西は初めてだな。
近くにあったベンチに座った。
冬弥
彰人…どうしてしまったんだろうか。
冬弥
気にするなと言われたが…気になるな。
彰人の友達
……
冬弥
あ…貴方、さっき彰人といた…
彰人の友達
うわっ？！あ、青柳！？
冬弥
俺を知ってるんですか？
彰人の友達
…ああ。彰人がお前の話ばっかするからな。
彰人の友達
サッカー部全員が知ってるよ。
冬弥
サッカー部？
彰人の友達
…俺は、神高サッカー部の副キャプテンなんだ。
冬弥
ああ…確か、彰人と仲が良かった…
冬弥
何があったんですか？
彰人の友達
…サッカー、辞めるって言うから、、
彰人の友達
ちょっと…それで言い合いになって、、
冬弥
…
彰人の友達
彰人はサッカーが好きだったはずなのに…、
彰人の友達
俺も…サッカーも彰人も好きだったのに…
彰人の友達
彰人に…酷いこと言っちまって…
冬弥
…なんて言ったんですか？
彰人の友達
…お前の気持ちはその程度だったのか、今までのは遊びだったのか…って、
彰人の友達
彰人を…責めて…
彰人の友達
1番辛いのはアイツなはずなのに…！
冬弥
……
冬弥
(それくらいで…彰人はあんなに怒るだろうか、)
冬弥
(いや…それくらい、なんて失礼だな。)
冬弥
(もっと…他に、何かあったんじゃないか？)
彰人の友達
…悪い、俺もう帰るわ。
冬弥
ええ、聞かせてくれてありがとうございました。
冬弥
……
冬弥
(司先輩の事も心配だ…だが、彰人も心配…)
冬弥
(類さんの事もまだ心配だし…)
冬弥
(自分の事なんか考えてる場合じゃないな。)
冬弥
…頭が、パンクしそうだ。
続く！
/s/[storyId]/_containers/next-in-series-container/next-in-series/assets/list-icon.c10ab777f3210550.svg){kind=icon}
作品ページ
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。
