藍
どこだろ、ここ
いつのまにか迷ってしまった
その時、耳に残るような銃声が聞こえた
それと同時に人間の叫び声まで聞こえた
藍
いやっ!
恐怖のあまり声を出してしまった
コツ コツ コツ
誰かが近づいてくる
私はその場にしゃがみ頭を抱えて下を見ていた
目の前に黒い革靴が見えた
足音は私の目の前で止まった
怖いけど見たいと思ってしまい目の前の人の顔を見た
私はその顔を見たことある
街中に貼ってある指名手配の人の顔だった
名前は確か、
藍
三途、、、春千夜、、、、
思わず声が出た
恐怖で足が動かない
「誰か助けて」そんな声も出ない
藍
あ、、、、や、、、、、
かすれ声だけが路地裏に響く
三途
なんか見たか?
私は正直に答えてしまった
昔から咄嗟に嘘をつくのが苦手だった
藍
じ、銃声と叫び声を聞きました
三途
チッ
三途
このことは他言無用だ
三途
誰にも言うなよ
三途
そしたら生かしといてやる