小太郎が休憩をとった後の2本目の撮影中。
内容は“恋愛診断してみた”という撮影
六花清春
双葉小太郎
市川慶一郎
小太郎はソファの前の床に隣同士に座る市川君と楽しそうに話している。
俺はその様子をソファの上から笑いながら見ていた。
さっき、なんで小太郎にキスしたんだろう。
アピールしなきゃっていう焦りでは無い。
さっきのキスは小太郎が気づかないアピールだから意味が無いし…
特に何かを考えてやったという訳では無いから、自分でもキスした理由が分からない。
言えるとしたら…
小太郎を独り占めにしたいくらい好きだってこと。
他のメンバーが知らない小太郎を知りたいと思ったこと。
双葉小太郎
六花清春
誰かの視線を感じたのか、小太郎はチラッとこっちを向いた。
一瞬だけ目が合った。
すぐに逸らされてしまった。
少し寂しい気持ちを持ちつつ、撮影に集中しようと気合いを入れた。
撮影が終わり各々でスマホを見たりスルメを食べたりした。
双葉小太郎
小太郎がスマホ片手に聞いてきた。
9bicのメンバー
双葉小太郎
小太郎は少し驚いた様子でみんなを見回した。
その流れで俺とも目が合った。
俺、撮ろうかな…?
六花清春
四季涼雅
“俺と撮る?”と言おうとした時、俺の声は涼雅の声にかき消された。
きっと小太郎も俺が何かを言おうとしたことに気づいていない。
双葉小太郎
四季涼雅
涼雅は小太郎の隣にちょこんと座り、何を撮るのかを聞いた。
もっと早く言えば良かった…
まあいいや!“撮らん?”って俺から言えば良いんだし…
夜。
時刻は9時。
風呂上がりにリビングで1人ゴロゴロSNSをチェックしていた。
ガチャッ
六花清春
双葉小太郎
ドアが開く音がして、見ると小太郎だった。
パジャマ姿で、髪が少し濡れている。
六花清春
双葉小太郎
六花清春
小太郎、なんでこんなに動揺してるんだろ…?
双葉小太郎
六花清春
小太郎はおどおどしながらリビングを出ようか入ろうかとドアを開け閉めしている。
何してるんだ…?
まだリビング来て何もしてないのに…
六花清春
六花清春
双葉小太郎
俺が声を掛けた途端、肩がビクッと上がった。
双葉小太郎
六花清春
双葉小太郎
なんか変だな…
小太郎の動きに疑問を抱きながらも、ソファに座るよう言った。
小太郎は俺の隣に体育座りに座り、スマホをいじり始めた。
六花清春
暇そうだな…
六花清春
双葉小太郎
双葉小太郎
六花清春
なんか素っ気ない…
それに、さっきからちょっと距離感遠いし…
寂しい…
六花清春
けど“寂しい”だなんて言えない俺はまた小太郎みたくスマホをいじり始めた
双葉小太郎
六花清春
しばらくの間静かだった小太郎が、突然口を開いた。
俺はスマホをいじるのを中断し、小太郎の方を見た。
双葉小太郎
六花清春
双葉小太郎
双葉小太郎
き?
双葉小太郎
双葉小太郎
六花清春
双葉小太郎
き す し た よ ね ?
六花清春
小太郎に、俺がキスしたこと、バレてたってこと…?
本当は寝ていなかったってこと…?
俺は小太郎の顔を見れなくなって、目線を下にやった。
双葉小太郎
小太郎は下を向く俺の顔を覗き込んできた。
六花清春
その2文字しか、喋ることが出来なかった。
多分耳が真っ赤になっているだろう。
恥ずかしすぎるよ…
双葉小太郎
最初はためらっていた小太郎は“キスした”ということを知ると、急に食い気味になった。
六花清春
双葉小太郎
双葉小太郎
“いたずら”
六花清春
その“いたずら”という言葉を聞いて、俺は顔を上げた。
双葉小太郎
六花清春
その後、しばらく沈黙が続き、俺達は無言で見つめあった。
1メートルはないくらいの微妙な距離感で。
双葉小太郎
双葉小太郎
小太郎の言葉が頭を駆け巡った。
なんで突然そんな質問するん…
“好きじゃない”って言ったら嘘になるし
逆に“好き”だなんて言ったら…
だめだああ!!
俺は恋する乙女みたいに頭の中でシミュレーションした。
“好きだよ?小太郎のこと”
“小太郎のこと?だーいすき!”
“は?好きな訳ないやん笑 男同士のキスってどうやろうって気になっただけ”
“ひみつ!!”
ああ…全部だめだ…
2~3番目なんか絶対言えない!
双葉小太郎
小太郎が“早く言ってよ!”みたいな待ち遠しい顔をしている。
六花清春
双葉小太郎
六花清春
コメント
2件
うわぁぁぁぁぁぁ 好きすぎるぅぅぅぅぅ! 最高!!!!!! うちの癒しだわ(?)