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ムゲン×ロクジンカクメイ 曲パロ

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ムゲン×ロクジンカクメイ 曲パロ

9 - 所謂お伽噺のようなハッピーエンド

♥

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2024年04月14日

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雨乃こさめ

なつくーん!!今日お休みだよね?こさめと甘いもの巡りデートしよ!

暇72

いいけど、こさめ最近休みの度に誘いにくるな…?

雨乃こさめ

なつ君にこさめのこと見てほしいからね!ほらほら、早く行こ!

暇72

はいはい…。

すち

みこちゃん、今日の見回りオレとだね。

みこと

すち君との見回り久しぶりやなぁ。…見回りやけど、すち君と一緒なの嬉しいなぁ…。

すち

うん、オレもみこちゃんと一緒なの嬉しい。

みこと

で、でも見回りもちゃんとするから!

いるま

LAN、もう体大丈夫なのか?

LAN

元々怪我してた訳じゃないから。もう角も目立たないし大丈夫かなって。

いるま

おー…そうだな。でも何かあったらすぐに相談しろよ?…今度は、勝手にいなくなるなよ?

LAN

うん。ありがとね、いるま。

―――あの後、みこととすちは無事付き合うことになった。と言っても、元々の関係性が関係性だから、あんまり変わってないけど…。

俺とLANもお付き合いを始めたが…LANは書類やら治療やらに追われて、まだ恋人らしいことは何もしてないし、なんならLANは他のメンバーと話してることが多い。

こさめはなつを振り向かせようと必死にアピールしてる。時間があればなつに会いに行き、休みが合えばなつをデートに誘い…そんなこさめのアピールの甲斐あってか、なつも最近こさめを意識しているように見える。

LAN

…ねぇ、いるま。今日って時間ある?

いるま

ん?特に予定はないけど…。

LAN

じゃあちょっと…話したいこと、あるんだけど…。

いつにも増して歯切れの悪いLANの言葉に、俺はクエスチョンマークを浮かべる。

LAN

…あのね、いるまにお願いがあって…。

いるま

お願い…?

LAN

その…キ…キス、してほしくて…。

いるま

…は?

予想外過ぎる言葉に俺は数秒停止した。

LAN

お、おれ…いるまと結ばれたのが嬉しくて、それ以上のこと何も考えてなかったけど…いるまのこと、考えたら…キスしたいなって、思っちゃって…。

顔を真っ赤にしてそう呟くLANがあまにも可愛くて。それに…俺だって、LANと恋人らしいことしたいと思ってたし…。

いるま

…いいの?本当に…。

LAN

うん…いいよ。

LANが目を閉じたのを確認して、俺はゆっくりLANと唇を重ねた。

LAN

えへへ…すごく、ドキドキした…。

あー…もう…俺の恋人可愛過ぎる…。

すち

こうして二人で見回りしてると、あの日のこと思い出しちゃうな。

みこと

すち君…。

すち

あっ、いや、みこちゃんを責めたいわけじゃないよ!?

慌てて弁明するも、みこちゃんは悲しそうな表情だった。

すち

…あのね、みこちゃんには悪いけど…オレ、みこちゃんに助けてもらえて、本当に嬉しかったんだよ。…でも、みこちゃんの未来を狭めたくなくて、告白はしないつもりだったんだ。

みこと

…おれも同じ気持ちだったよ。すち君に、負担をかけたくなくて…。…今思うと、いるま君がああいう場を作ってくれて良かったかもしれんね。じゃなかったら、おれもすち君もお互い、両思いなのに気づかんままやったんやな…。

見回りを終えたところでオレは談話室に入る前に立ち止まった。

みこと

…すち君?どうしたん?

すち

…みこちゃん。

もう行動しないで後悔したくなかった。だから、今なら―――。

みこちゃんの腕を引いて、そのまま唇を重ねた。

みこと

す、ちく…。

すち

…ふふ、みこちゃん、顔真っ赤…。

みこと

こ、こんなことされたらそりゃ…。

キスだけで真っ赤になっててこの先もつのかなぁ。…それは後々でもいいか。

みこと

も〜!なんなん、すち君…!

すち

ごめんって。今日の書類オレが纏めるからさ。

みこと

…駅前のいちご大福。

すち

わかった。じゃあ明日一緒に行こ。

…いちご大福で機嫌治るとこも可愛いなぁ。

雨乃こさめ

この前美味しいお団子屋さん見つけたんだ〜、なつくんにも気に入ってもらえると思う!

暇72

おー…。…あのさ、こさめ…。

雨乃こさめ

何?

暇72

…いや、俺…。

LANへの思いが完全に消えたわけじゃない。でも、最近俺の中でこさめの存在がどんどん大きくなってきてる。俺は今、誰が好きなんだ…?

雨乃こさめ

…なつ君さ~、こさめのこと好きになろうと無理しなくていいよ?

暇72

へ?

雨乃こさめ

こさめ、なつ君を惚れさせる為に頑張ってるけど…なつ君は今のままで居てね?無理にこさめを好きになろうとしなくていいよ。…なつ君にそこまで気を遣わせなくても、こさめを好きにさせる自信あるもん。

そう言って微笑むこさめに目を奪われた。色んな思いが頭を駆け巡ったけど、最後に残ったのは―――。

雨乃こさめ

それより今日はなつ君を独り占めできる日なんだからさ、こさめと…。

言葉の途中でこさめの口を塞いだ。…俺自身の口で。

雨乃こさめ

…なつ、君…?

暇72

…俺、こさめが好きなんだ。…嘘じゃないよ?嘘でキスまでしないよ。

雨乃こさめ

え、あ…うぅ…。

さっきまでの威勢はどこへやら、こさめは顔を真っ赤にしてしどろもどろになっている。

暇72

…俺と付き合ってくれる?

雨乃こさめ

う、うん…。

暇72

急にしおらしくなるじゃん。

雨乃こさめ

なつ君の告白が急すぎるんだよ!こさめ、まだ告白はされないと思ってたから…。

…多分、こさめが思ってるより俺はこさめに惹かれてたんだと思う。それは、LANに向けてるのとはもっと別の感情を。それが何かと問われると難しいけど…。

雨乃こさめ

こさめ、なつ君の感情の起伏には敏感だと思ってたんだけどな…。

未だ照れたような表情のこさめの手を、所謂恋人繋ぎで繋ぎ直した。

暇72

じゃあこれからちゃんと知って?俺が何で喜ぶのか、何で悲しむのか、何で怒るのか…。俺ももっとこさめのこと知れるように頑張るから。

雨乃こさめ

ふふ…わかった。なつ君の怒った顔も悲しんだ顔も笑った顔も…全部、こさめに見せてね。

繋がれた片手を見て、俺とこさめは微笑みあった。

いるま

…そういやファーストキスなつに取られたんだっけ?

LAN

あっ…い、いや、あれはマスク越しだからノーカン!

いるま

そうだけど…マスク越しとはいえキス…。

ぶつぶつ呟くいるまにおれはちょっとだけ焦っていた。いるまはおれと初めて会ったのはこのグループ…六奏(むそう)として組まされた時が初めてだと思ってるだろうけど、実は違う。

警察学校入学の日、おれといるまは一日だけ同室だったことがある。初日からトラブルが起きたとかで部屋が振り分けられて、それ以来いるまと会うことはなかったんだけど…。

…いるまと同室だったその日に、寝てるいるまにキスしちゃったんだよね…。若気の至りというかなんというか…今思うと考えられないことだけど…。でも当然いるまはそんなこと知らないわけで…。

うーん、と唸り続けるいるまの服の裾を掴む。

いるま

…LAN?

LAN

初めてはあげられなかったけど最後は貰ってくれるでしょ?

おれの言葉をきいてか、いるまはフリーズする。

いるま

LAN…お前、そんなの何処で覚えてきたんだ…。

LAN

どこからも覚えてきてないよ!?

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