これは、少し前の話。
僕が小さい頃の、
''まふまふ''が誕生する前の話。
僕
母さん
僕
僕
母さん
母さん
母さんは、優しく笑う。
僕
僕
母さん
母さん
僕
菜の花、何色なんだろう。
苺みたいに赤いのかな。 それとも、空みたいな青色?
春が待ち遠しいな〜
母さん
僕
僕
母さんは、僕の頭を優しく撫でた。
母さん
僕の意識は、ゆっくりと薄れていく。
やがて、音が消えた。
???side
真夜中は、俺の仕事には最高の時間。
さあ、今日はどの家にしようかな…?
???
俺は標的を決め、 その家に忍び込んだ。
家の中には、母親と、子供。
よく、眠っている。
俺は、子供をそっと抱えて、 連れ去った。
???
???
子供の髪が、月の光で反射した。
俺は、子供の顔を覗き込んだ……ら。
???
???
肌や髪が白く、瞳は真っ赤に染まる 先天性の病気。
???
家に戻すか……?
いや、面倒だな。 また別の家から、 子供をさらえばいい。
???
俺は森の中に子供を放置し、 足早に去った。
「僕」side
今日は、鳥のさえずりで 目が覚めた。
真っ暗だった視界が開けていく。
僕
目の前に飛び込んできたのは、 全く知らない世界。
僕
木々が生い茂る、森の中だった。
僕
辺りを見渡しても、人の影はない。
僕
僕
目頭が熱くなって、視界がぼやける。
僕
僕
僕
僕
僕は、その場に蹲って泣いた。
家族の楽しかったことを 思い出しながら。
涙が乾ききってしまうまで。
すごく、すごく、 言葉に表せないくらいに悲しかった。
辛かった。
怖かった。
でも……
僕は、ゆっくりと 顔を上げて涙を拭う。
僕
生きなきゃ、生きなきゃ。
もう生きる理由なんて ないはずなのに、そう思った。
「僕」side
フクロウの鳴き声が聞こえる。
まだ春になりきってないから 森の中の夜は肌寒いなぁ……
昨日の夜に暖かい服着て 寝ててよかった……
ここの森には果物の木が 沢山あったし、 食料もしばらくは大丈夫かな。
僕
僕
僕
お金もないし、働くべきなのかな。
でも、まだ五つしか歳をとってない 子供を働かせてくれる所なんて……
僕
僕
僕は座り込んで 膝に顔をうずめるようにして 眠った。
「僕」side
ガサッガサッ
僕は、耳障りな音で目が覚めた。
顔を上げると……
僕
目の前に、人の顔。
しかも 目から下は黒い布で覆われていて、 どんな顔かよく分からない。
僕
???
僕
僕
???
???
忍び
僕
僕
忍びはしゃがみこんで、 僕に視線を合わせる。
忍び
僕
生憎、こっちはそれどころじゃ 無いんだ。
僕
生きてくのには、お金が必要。
僕にとって、今はそれが一番。
忍び
忍び
忍び
僕はゆっくり頷く。
忍び
僕
認めたくはないけど。
忍び
忍びは、黒い手甲を嵌めた手を 僕に伸ばす。
忍び
僕
僕
人は本当に驚くと 反応薄いってことを 身をもって知った。
僕は、どうするべき…?
僕
生きていくには……
僕
僕
僕はその手を握る。
忍び
僕
腕がぐんっと引っ張られて、 その勢いで立ち上がる。
忍び
僕
忍び
忍び
僕
知らない言葉ばかり出てきて、 よく分からなかったけど、 このままじゃ駄目なのは分かった。
忍び
忍び
忍び
忍び
僕
頭の中で、その不思議な発音を 何度も繰り返す。
僕
僕
僕
忍び
忍び
僕
忍び
忍びは、僕の目を覗き込む。
赤くて気持ち悪いって、 家族以外はまともに 見てくれなかったのに。
忍び
忍び
忍び
忍び
僕は、なんの反応も出来ずに、 ただ黙って聞いていた。
忍び
忍び
忍び
忍び
忍びは、僕の髪に指を通す。
忍び
忍び
忍び
僕
何だか、目の前が きらきらしていく気がした。
世の中に、こんな考えの人って 居るんだ。
この人なら、信じていいのかな。
この人なら、僕を変えてくれるかな。
忍び
忍び
僕
もう少しだけ、
頑張ろうと思えた。
ノンカフェイン
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コメント
10件
( ̄^ ̄゜)うぅぅ、 感動物語!! さすがです(⸝⸝⸝ᵒ̴̶̷̥́ ⌑ ᵒ̴̶̷̣̥̀⸝⸝⸝)♡*゜
わっ、久々のストーリーだぁ!!! もう好きです() 早めに出る予定の後編も待ってるね笑 そして絵が上手すぎる画力くれ