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隣国の王子たちと、運命の選択

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隣国の王子たちと、運命の選択

5 - 第三話王子たちの本音と兄たちの想い

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2025年03月30日

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ティーパーティーが終わった後、カタリナは庭のベンチに座り、満足そうにお腹をさすっていた。

カタリナ

あ~、美味しかった!こんなに豪華なお茶会、幸せすぎる~!

キース

まったく……本当に食べることに全力なんだから

キースが隣で苦笑いしながら肩をすくめる。その向かいにはリアムが腕を組み、静かに考え込んでいた。

リアム

……カタリナ

カタリナ

うん?

リアム

ヴァルトリア王国の王子たち……彼らは一体、何を考えているのだろうな?

リアムの真剣な表情に、カタリナは首をかしげた。

カタリナ

え?そんなの、普通に仲良くなりたいって思ってるんじゃない?

リアム

……それだけではない気がするがな

リアムの言葉に、キースもわずかに眉をひそめる。

キース

僕も、彼らの視線が気になったよ。特に……ななもり王子は、明らかに何かを考えているようだった

カタリナ

ななもりくん?

カタリナがぽかんとしながら思い返すと、確かにななもりは時折、考え込むような表情をしてたような気がする。

リアム

……俺たちクラエス家と、ヴァルトリア王国はこれまで深く関わることはなかった。それが急にこうして接触を持ってきたというのは、何かしらの意図があるのかもしれない

リアムの冷静な分析に、キースも頷いた。

キース

それに、彼らの兄弟関係も少しきになるな。ころん王子とるぅと王子はよく言い争っているが、あれは仲が良い証拠だろう。でも、他の王子たちは……

キースの言葉に、リアムは静かに目を伏せた。

リアム

確かにな。特にななもり王子と莉犬王子……あの二人の関係には、どこか距離を感じた

カタリナ

うーん……確かに、莉犬君はななもり君とあまり話してなかったかも?

カタリナが思い返すと、ななもりは兄として落ち着いた態度を保っていたが、莉犬とはあまり直接的な会話を交わしていなかった気がする。

カタリナ

それに莉犬君……なんだか寂しそうな顔をしていたような……

そう呟くと、リアムとキースは互いに顔を見合わせた。

リアム

カタリナ、お前は時々鋭いな

カタリナ

え!?そ、そうかな?ただの勘だけど!

リアム

だが、その勘が当たっているかもしれないな

リアムが目を細める。

リアム

……いずれにせよ、彼らと関わるうちに、色々と分かってくるだろう

その頃ーー

ヴァルトリア王国の王子たちは、それぞれ別の場所で今日の出来事を振り返っていた。

ななもり

カタリナ・クラエスか……

ななもりは自室の窓辺に立ち、静かに外を見つめていた。

さとみ

面白い子だったな

背後からさとみが肩をすくめながら近づく。

さとみ

正直、あんなにマイペースなお姫様がいるとは思わなかったぜ

ななもり

ふふ、そうだな

ななもりは柔らかく笑った。しかし、その表情にはどこか影があった。

さとみ

なあ、なーくん

さとみが少し真剣な声で言う。

さとみ

莉犬のこと……どう思ってる?

ななもり

……どういう意味だ?

さとみ

お前、莉犬とあんまり話さなかっただろ。なんか、距離を感じたんだよな

ななもりの表情が僅かに曇る。

ななもり

俺は……弟たちを大切に思っている。それは変わらないさ

さとみ

でも、それは兄としての立場でってことか?

ななもり

……

ななもりは答えなかった。

一方、莉犬は一人で城の庭を歩いていた。

莉犬

……兄さん、か

夜の風が優しく耳をなでる。

莉犬

(俺は……本当に、あの人にとって弟なのかな)

彼の胸の中には、小さな不安が渦巻いていた。

翌日ーー

莉犬

カタリナ、おはよう!

莉犬が満面の笑みでカタリナの前に現れた。

カタリナ

おはよう、莉犬君!

莉犬

今日はさ、ちょっと俺と一緒に出かけない?

カタリナ

えっ、どこに?

莉犬

内緒!

莉犬がいたずらっぽく微笑む。

カタリナ

面白そうね!

莉犬

じゃあ決まり!さ、行こう!

こうして、カタリナと莉犬の2人きりの時間が始まろうとしていたーー。

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