流星side
廉
廉くんが東京に行くことが決まった
親の仕事の都合らしい
転勤族の彼には仕方のないことだったのかもしれない
グループは自然消滅することになった
関西Jr.はだんだん崩れていった
一度はデビューを目指した仲間が居なくなり
共に歩んできた先輩も後輩も次々と違う道に進んでいった
僕は...僕たちは
取り残された者なのか?
“焼け野原”
関西Jr.の悲惨な状況に
ファンの人達が付けた名前だった
こんなこと言わせたかったわけじゃない
このまま無くなるのかな?
僕が大好きな居場所
もう夢は叶わないの?
ジーコも大ちゃんも必死だった
先頭で立て直そうと引っ張り続けた
大ちゃんは生まれつき体弱いのに
それでも自分のこと犠牲にしてまで戦ってた
僕はというと
何も出来なかった
ジーコと大ちゃんが何度も言い合いしてるの見たし
一人で泣いてるのも見た
それでも僕は誰の力にもなれなくて
自分で精一杯だったのかもしれない
これからなんて考えられなかった
僕たちは先の見えない真っ暗な道を進み始めた
今までとは違う
孤独な道だった
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