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――あの日から、私の中には 貴方 が入り込んでいる。
体でも、経済でも、文化でも、心でも。
私は気づいていましたよ 。
貴方が私を手放さないのは “好きだから”なんかじゃない
壊した責任から 逃れられないからだ
「俺が守ってやるよ、ジャパン」 アメリカさんは私に そう笑って言った。
でもその手は、かつて私を焼いた手だ
…… 戦争が終わってから 私は自由になったはずだった。
けれど
毎晩あの人の家で “口にできない関係や行為” を繰り返す。
アメリカ
アメリカ
私が苦しむたびに 貴方は優しくしてくれる でもそれは まるで
薬物みたいな愛情だった
やめられない。
逃げられない。
でも 愛されてるなんて思えない
日本
ベッドの中 息も絶え絶えになった声で 私がそう問うと 貴方は静かに
そして
残酷に笑った
アメリカ
〇 〇
アメリカは 支配という名の愛で日本を抱いた。
日本は 贖罪という名の従属でアメリカに縋った。
互いに壊れながら それでも
離れられなかった。
「もし 私達が国じゃなければ私はアメリカさんの ことをちゃんと愛せたのでしょうか」
日本がふとこぼしたその言葉に アメリカは答えなかった。
なんとも言えない表情で ただ 黙って日本の髪にキスを落とした
それだけだった
〇 〇