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ヤンデレ男子VSツンデレ男子

第10話 - ヤンデレ男子ＶＳツンデレ男子#10

2020年04月09日

#恋愛

#学園

#完結

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#ツンデレ

望月うさ🌙🐰月野萌月

ー保健室ー

光

せ、先生!!陽菜がっ…

保健室の先生

あら？光くん･･･どうしたの？って陽菜さん！？

光は陽菜をゆっくりベッドへと降ろした

保健室の先生

なにがあったの？

光

わっかんねーけど、階段の下に倒れてて

保健室の先生

･･･頭打ってるかもしれないわね、ちょっと触らないでね

保健室の先生

陽菜さん、陽菜さん！分かるかな？

先生が大きな声で陽菜に呼びかける

陽菜

ん･･･あれ？保健室？

保健室の先生

そうよ、分かる？

陽菜

はい･･･痛っ

保健室の先生

無理しないでいいから、すこし寝てなさい

保健室の先生

光くんが倒れた貴方をここまで運んできてくれたのよ

陽菜

･･･光？

頭を強打したせいか、ぼーっとしている様子の陽菜

陽菜

･･･？

光

だ、大丈夫か？お前なにがあったんだよ

光

(陽菜が1人で階段から転げ落ちるなんて･･･)

光

(正直考えらんねえな)

陽菜

なんだっけ･･･

陽菜

屋上に行って、帰ろうとしたら何かに押されて･･･

陽菜

それ以降は覚えてない･･･

光

それ突き落とされたって事じゃねえか

光

(誰がそんな事ー･･･)

光

でもとりあえず無事で良かったわ

保健室の先生

打ったのが頭みたいだし、今日は安静をとってもう帰ったほうがいいわ

保健室の先生

私職員室で親御さんに連絡してくるから光くん少しお願いするわ

そう言い残し先生は出ていった

陽菜

･･･光、コレ見て

陽菜がそう光に1枚のメモを差し出した

光

ん？なんだこれ

陽菜

ここにね、屋上に来て欲しいって書いてあって･･･それで私行ったの

光

相手は？

陽菜

来なかった･･･だからイタズラかなあって

光

これ俺に預けて貰える？

陽菜

別にいいけど･･･

光

(何としてでも«犯人»を見つけてやる)

陽菜

ねえ、光

光

･･･ん？

陽菜

私の事心配しなくて大丈夫だよ？

陽菜

光には«結衣»が居るでしょ

陽菜

だから結衣のことちゃんと守ってあげて？

真っ直ぐ真剣な表情から、結衣のことをすごく大事にしていることが伝わった

光

大丈夫だ、結衣のこともお前のことも･･･

光

しっかり守ってやるから安心しろ

陽菜

それじゃ、結衣が可哀想だよ

光

お前と俺の仲だろ？

光

(自分のことなんて二の次で･･･)

光

(優しいとこは昔から変わんねえな)

保健室の扉が開き、先生が戻ってきた

ガラララ…

保健室の先生

ごめんねー、連絡したんだけどねお母さんと連絡つかなくて

保健室の先生

光くん送ってあげてくれる？

光

あーいいっすよ

保健室の先生

じゃあまだ先生まだ用があるから席外すわね

先生は慌ただしく保健室を出ていった

陽菜

ごめん光･･･

光

あ？気使うことねえぞ

陽菜

違うの･･･涼真が知ったら嫌な思いすると思うから

陽菜

(前の光との件も怒ってたみたいだし)

光

(あー･･･そうだった)

光

(こいつは涼真の«彼女»で)

光

(俺はただの幼馴染だもんな)

光

･･･なんで俺じゃねえんだよ

陽菜

え？

気がついたら言葉に出てしまって･･･咄嗟に自分の口を抑える光

光

あ？ごめん、違うから･･･なんでもない

光

と、とりあえず涼真に連絡入れてやるよ

光は涼真にLIMEで連絡をした自ら陽菜を差し出すなんてこれ程屈辱的なことはない･･･。

陽菜

(今の･･･私の聞き間違い･･･？)

陽菜

光･･･結衣と付き合ってるんだよね？

陽菜は眉をひそめ、疑り深い目で光を見つめた。

光

そ、そうだけど･･･？

光

(嘘だったなんて言える状況じゃねえ･･･)

陽菜

･･･結衣のこと泣かしたら許さないからね

光

お、おう

ガラララ…

涼真

陽菜先輩！！

陽菜

あ、涼真･･･

涼真

はあ･･･まじ･･･どういう状況？

走ってきたのか息切れをしている涼真

陽菜

うーん、早退することになって･･･

涼真

いやそういうことじゃなくて！

涼真

なんでこんな状況になってんの？

光

落ち着け、涼真

突然の出来事に混乱している涼真を落ち着けようと光がなだめた。

光

多分･･･状況からして突き落とされたぽい

涼真

突き落とされた･･･？

光

とりあえず、これについて詳しい事は後日だ

光

今日は帰れって言われてるから早く送ってやれ

光

別にお前がいいなら俺が陽菜送ってくけど

涼真

は？俺が送ってくから･･･陽菜にいつ手出すか分かんないし

光

何もしねえよ！

陽菜

･･･あの、私･･･1人でも帰れるよ？

涼真

いいの、俺が送るから

涼真

あと光先輩･･･

光

あ？なんだよ

涼真

今回はだけは感謝するっす

涼真

陽菜のこと助けてくれてありがとうございました

涼真がスっと光に頭を下げた

あの涼真が頭を下げたのだ光は一瞬目を丸くした

光

･･･もういいから行けよ

陽菜

じゃあ･･･光ありがとね

涼真

立てるっすか？抱っこして帰る？

陽菜

だ、大丈夫だよ!!自分で歩ける！

陽菜と涼真は保健室をあとにした

光

(･･･これで良かったんだろ･･･)

光

(とりあえず今は･･･犯人を探してやる！)

そして光も静かに保健室をあとにして、教室へと向かった。

ー陽菜の部屋ー

あれから数十分後、陽菜の部屋に着いた

陽菜

涼真、ありがとね

涼真

あのさ･･･何があったか教えてくれる？

陽菜

･･･うん

陽菜は光に話したことをそのまま涼真に話した。クラスメイトから手紙を渡されたこと、その手紙の差出人が分からなかったことや屋上に呼び出されたが誰も来なかった事など全てを話した。

涼真

その同じクラスの人は誰から頼まれたのか言ってなかった？

陽菜

その子から聞いたのは、学年は分から無いけど男の子だったって言ってて･･･ただ、手紙の字は女の子っぽかったんだよね

涼真

相手は本当に見てないんすか？

陽菜

うん･･･涼真？

涼真

なに？

陽菜

私はこうして無事な訳だから･･絶対変な気起こしたりしないでね

陽菜

(光の件の時も正直、光に何かするんじゃないかってちょっと思っちゃったし･･･)

涼真

なーに言ってるんすか、大丈夫っすよ

涼真は陽菜を安心させるように優しく微笑んだ。

陽菜

そっか、私余計な心配しちゃったね

涼真

そうっすよ、もう今日は俺帰るんで先輩はゆっくり休んでください

その優しい口調とは裏腹に、涼真が犯人に対しての憎しみの感情で溢れていたことに陽菜が気づくことはなかった

涼真

(陽菜を傷つける奴は絶対許さない･･･)

涼真

(･･･後悔させてやる)

ヤンデレ男子VSツンデレ男子

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