姉ちゃんは大学受験に失敗してこれから浪人生活に入る矢先だった
たぶん、全てが嫌になってしまったんだと思う
二年後、俺は受験生となった
ようやく姉ちゃんの死も受け入れることができるようになっていて、姉ちゃんの分まで頑張ろうと思った
両親からも大きな期待を寄せられた
親父
親父の口癖だった
大学受験、勝負の夏、息抜きに家族でテレビを見てた
季節らしくNHKで沖縄戦の記録を特集していた
お袋は泣いてた
親父と目が合った
親父は笑ってた
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解説 姉が受験生のときは『日本女児たる者、己が恥は投身する覚悟で生きよ』とでも口癖のように言っていたのだろう。 姉は浪人を「恥」と感じ自☆☆☆た。 沖縄戦では、集団自決の話が姉の自殺と重なりお袋は泣いていた。 親父としては「それでこそ日本男児!」と言わんばかりに笑っているが、この笑みには「受験に失敗したら姉みたいに自☆☆☆ろよ?」という意味が込められている