高島礼
失礼します
例の子連れてきましたよ 片岡監督

片岡鉄心
あぁ

…怖っ この人絶対怒らせちゃいけない系だ この人に説明しなきゃいけないの?無理無理
莉子
やっぱり帰ります

高島礼
待って
帰っても居場所はあるの?

莉子
…あると思いますか

貴子先輩
ちょっ どうしてそんな言い方するの?

莉子
どうでもいいからじゃないですか…
家族から嫌われて私なんて産まなきゃ良かったのに

片岡鉄心
本当にそう思っているのか

急に口挟んできたかと思えば何なの?なんで怒ったような言い方するの…だってどうでもいいって言ってきたのは
片岡鉄心
育った環境が良くなかったのかもしれんが自分のことを生まれて来なければよかったなんて二度と言うな

莉子
…じゃあ親にそう言われた場合はどうしたらいいんですか

片岡鉄心
言われてきたのか?

莉子
私なんて居なければ…ほとんど毎日言われます こんなこと言う私が一番嫌なやつだって分かってるけど

まるで私の言葉の続きを待ってくれるかのような沈黙が苦しかった
私は自分自身でこの続きを言うと壊れてしまいそうで嫌だった
莉子
辞められないんだもん!!
だって今までそう言われて育ってきたから…そうなりたくてなった訳じゃない

片岡鉄心
分かっている
そうなりたかったわけではないことぐらい君を見てれば分かる

片岡鉄心
今まで苦しかっただろう 辛いことがあればいつでもここに来い
そして今度君の両親と話し合おう

莉子
どうして見ず知らずの人にそこまでできるんですか

片岡鉄心
君はここに入るべきだと私は思うからだ

片岡鉄心
君の居場所は必ずあると約束する
そして君を変えてみせる

莉子
私は…私は本当はいらないなんて思いたくないです そして必要としてもらいたい

片岡鉄心
俺は君を必要としている 過去は変えられないが未来は行動次第で変えられる

あぁこの人は厳しくも優しい人なんだ きっと私この人がいなかったらボロボロになってたな…
莉子
っごめんなさい
私あんなこと言って

片岡鉄心
君が謝る必要は無い
今までよく頑張ったな
これからは無理する必要なんてない
辛くなったらいつでもここに来ていいから

私はようやく居場所を見つけて気がした そう思うと安心して泣き出してしまった 涙は止まることを知らないみたいに溢れ出てくる
貴子先輩
大丈夫よ 私は莉子ちゃんを歓迎する
もう我慢しないでね?

莉子
はい

これ以上言葉にすることができなかった 私はきっとみっともなかった でもそんな私でも受け入れてくれる人がいる そう気づかせてくれた
莉子
片岡さんですよね?

片岡鉄心
あぁ

莉子
お願いします🙏
私じゃ両親は説得できません
力を貸してください

片岡鉄心
任せろ

片岡鉄心
そういえば名前はなんというんだ

莉子
本田莉子 中学三年生です

片岡鉄心
本田か わかった

この日は青道高校に泊まっていくことになったそして朝青道の人と話すことになるのだった