放課後
結局この日、陸はずっと保健室にいた
担任が時々顔を出し
プリントを置いていく
松崎陸
織部(担任)
橘(養護教諭)
橘(養護教諭)
松崎陸
手を差し伸べてくれた担任のために
陸は集中して取り組み
気がつけばもう
放課後を知らせるチャイムが鳴り響いた
勉強が嫌いなわけではないし
できることならちゃんと授業にも出たい
麻衣子のせいで
それができなくなってしまっているだけ
ホームルームを終えた担任が再びやってきて
陸の書き終えたプリントを回収
織部(担任)
松崎陸
織部(担任)
松崎陸
織部(担任)
織部は日頃から生徒達を観察していて
麻衣子が陸に向ける異様な視線が気になっていた
見た目の華やかさから人気のある麻衣子
陸も整った顔立ちから人気があるが
麻衣子のように社交的ではない
どちらかと言えば内向的で
弱い心をクールな性格を演じることで隠し
本当は誰よりも愛情を求めている
織部の目にはそんな風に映っていた
そして今日
腕の傷を見つけたことにより
織部の疑惑は確信に変わろうとしていた
陸の心の傷
学校での態度にそれが現れていた
織部(担任)
松崎陸
織部(担任)
松崎陸
それから陸は少し織部と話をした
以前にも
陸のように教室に馴染めず
保健室に来ていた生徒がいて
各教科の担当教員が用意したプリントを続け
結局最後まで教室に戻ることはできなかったが
きちんと単位を取って卒業し
大学への進学もしたと言う話だった
織部(担任)
松崎陸
織部(担任)
織部(担任)
織部(担任)
織部(担任)
織部(担任)
織部(担任)
織部の話を聞いて
陸は少し肩の荷が降りたような気がした
明日以降もそのまま
保健室登校ができるように取り計らってくれることになり
麻衣子と鉢合わせにならぬよう
時間をずらして登校することにした
松崎陸
織部(担任)
松崎陸
織部と約束を交わし
生徒が少なくなる時間帯まで待って
陸は保健室を後にした
靴を履き替え外に出ると
携帯を取り出しメールを打つ
松崎陸
駅までの道中
電車内
そして最寄りの駅
そこまで来ても
イルからの返事はなかった
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