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鬱
止むことの許されない都会の喧騒は 休日になっても尚、忙しない。
照り付ける太陽に焦がされた コンクリートは当たり前のように 夏を知らせていて、
まるで、幻のように揺れていた陽炎に 懐かしささえをも覚えた 降る雨は全てをかき消すように そこにあって、
コンクリートを叩く雨は酷く虚しく
まるで、今の僕達の関係を 物語っているようで...不愉快だ
夏は嫌いだ
鬱
コネシマ
鬱
それは過去の話、
数年に及び戦闘、頭脳、国力に おいてトップを誇り、揺るがない強さを保持していた組織は、 ある、騒動をきっかけに
「我々は決して屈しない」
とだけ言葉を残し、 それぞれ散っていった
その後の行方は、組織内でも 交流は行われておらず、 独断で捜索をしていた僕は 少しずつ彼らの行方を特定していた
数名の行方に目処は付いていたものの 未だ、総統の行方について 手掛かりすら見つけることは 出来なかった
鬱
コネシマ
何気なく見つめた外はやはり コンクリートを叩く音で溢れている
ただ、必死だった 濡れないように、染まらないように 孤独という環境に 壊れてしまわないように
壊れていく自分に 気付かないように
外の喧騒と対照的に、 静まり返った室内に違和感を覚えて ゆっくりと、振り返る
不器用にもぶつかる視線に ふいっと逸らしてしまう
コネシマ
鬱
コネシマ
鬱
夕立の薫り、 鼻につくかおりは抽象的で 名もないものでありながら 1年前と変わらず 同じかおりがしていた。