テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
舜は充電器を繋いでから俺の隣に座った
少しだけ笑った
けれど、笑ったあとが1番苦しかった
お風呂上がり
そういうと舜は黙ってドライヤーを持った
舜はドライヤーを置いた
そんなことを言いながら舜は少し笑った
二人の間に、もう約束なんて必要なかった。 一度壊れたものは、元には戻らない。 それでも、完全に消えることもない。
間違いだった。 取り返せない。 それなのに、二人とも、その間違いだけは捨てられなかった。
別々の誰かと眠る夜が来ても。
幸せになったふりをする日が来ても。
ふとした瞬間に、あの夜のことを思い出す。
わざと逃した終電。
髪を乾かしてくれた夜。
外せない記憶。
そして、二人だけが知っている後悔。
それはもう、愛よりずっとしつこく二人の中に残ってしまった。
舜は何も言わずに俺の手を握った
二人はもう、幸せになるために一緒にいるんじゃない。
忘れられないために。
そして忘れさせないために。
自分たちが犯した間違いを、一生二人で抱えていくために。
そんな、どうしようもなく醜い関係のままこれからもずっと。
そして、何年か経ったある日
古い写真の裏から1枚の紙が見つかった
「Together forever in a shared nightmare!」
誰が、いつ書いたのか
その答えを知る2人は、もうどこにもいなかった。
コメント
1件
うわ、重い…でもすごく好きなやつだこれ… 「好き」と「執着」と「後悔」がぐちゃぐちゃに混ざって、もう元に戻れない関係を描くのが本当に巧い。 髪を乾かすシーン、優しいのに、その裏にある“忘れさせたくない”っていう執念がひしひしと伝わってきて胸が苦しくなった。 「愛じゃなくて後悔」っていう台詞、ずしんと来た。 続き、気になります…