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瑠依さんがそう呼べば、奥から声が聞こえた。
夏目『……いつもお前は私に対する敬意が見えん。』
瑠依『あはは、いつものことだろうに。』
えまって怖い怖い怖い。
夏目『…まぁいい、要件はなんだ?』
瑠依『1つ目。この子、太宰治を この事務所の一員にすること。』
……あれ、僕の名前、瑠依さんに言った覚えが無いんだけど…?
瑠依『…2つ目。』
瑠依は一瞬、目を薄め、夏目と呼ばれた人を見やった。
瑠依『そろそろ僕の外出権くれない??』
にっこりと瑠依さんは笑ってる。
さっきまでの真妙な雰囲気どこいったの!?
夏目『元々お前の外出権では無い。』
瑠依『……芥川には貰ったよ?』
ってことは今まで外出勝手にしてたってこと??え?
夏目『……やらん。』
わぁ、凄くしぶそうな顔してる。
瑠依『…チッ』
ねえ今この人舌打ちした!舌打ちした!!
夏目『……お主。』
太宰『ぼ、僕ですか…?』
夏目『そうだ。お前以外に誰がいる。』
怖い(追伸)
夏目『…覚悟はあるか。』
太宰『……え…?』
小学校の体育の授業の時、鉄棒をやった。
その日は逆上がりの練習であった。
太宰は逆上がりなど、さぞ簡単に出来る。
けれど、面白い奴になりたくて、おちゃらけて。
出来ないフリをした。
太宰『僕にはやっぱり無理だよ〜笑』
こう言えば、周りの子は太宰を笑った。
そして、もう一度同じことをした。
みんながまた笑った。
いいんだ、これで。これで。
ひとしきり、笑われた後、後ろから小さな声で、けどハッキリ聞こえた。
''ワザ。ワザ。''
太宰『……え?』
太宰は目を見開いて、級友を見た。
級友は太宰の背中を指さして、もう一度言い放つ。
''ワザ''
太宰にとって、その言葉は一生離れない釘となった。
太宰『僕、は……』
声が震える。
夏目『……2ヶ月間、お主に時間を与えよう。』
瑠依『二ヶ月の間に、どれだけ功績を残せるか… だってさ。太宰くん』
功績……?
夏目『……世話はお前がやれ。 そして負けるな。』
瑠依『はいはい。負けず嫌い。』
嫌味ったらしく瑠依は夏目に言葉を吐いた。
気づけば、夏目先生?とやらが居なくなって居た。
瑠依『ほら、行くよ。』
瑠依さんは僕の手を取って前へ進んでいく。
太宰『ぇ、ぁ……は、はいっ!』