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目を開けると、白い天井があった。

機械の音がリズムを刻み、どこか遠くで誰かが泣いていた。

私は病院のベッドに横たわっていた。

パジャマは白、腕には点滴の針。

でも、痛くはない。

ここは夢だ。

私はそれを知っていた。

レイ

また、ここか

レイが現れる。

今度は、白衣姿だった。

レイ

病気って、体だけじゃないよね。"心"も、ちゃんと壊れる。だけど、壊れた心は誰にも見えないからーー誰も『治療』してくれない

病室の壁には、無数のカルテが貼られていた。

どれも私の名前で埋め尽くされている。

《症状:過剰適応》《診断名:自己否定依存》《処方:笑顔・沈黙・我慢》

私はゆっくりとベッドから降りて、壁のカルテを見つめた。

日向

……こんなの、治療じゃない

レイ

でしょ?でもね、みんな"治ったフリ"して退院していく。それが"社会復帰"なんだって

レイの言葉に、私は黙った。

突然、病院の扉がバタンと開く。

中に入ってきたのは、真っ黒な影だった。

顔はなく、手だけが異様に長い。

影は、私の胸を指差して言った。

お前は壊れている。直せない。だから、隠せ。

私はその声に凍りついた。

どこかで何度も聞いた気がする。

"普通に戻れないなら、黙ってろ"

"壊れてるなら、誰にも見せるな"

ーーそれは、世間の声だった。

日向

もういい!

私は叫んだ。

レイが驚いたように目を見開く。

日向

私は壊れてる。でも、それを"なかったこと"にしたくない!見てよ、この痛み。無視しないで。私のSOSを!

すると、影が溶けていく。

まるで、水に流されたインクのように、消えていった。

病室の窓が開き、風が吹き込んだ。

レイは微笑んで、ポケットからメスを取り出した。

レイ

じゃあ、最初からやり直そうか。"君"をーー切り開いて、見つけよう

私はうなずいた。

日向

壊れたままでも、生きていいって証明する。私自身で

デビルじゃないもん

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