数ヶ月経った頃
小さい頃の哀歌
父上
小さい頃の哀歌
小さい頃の哀歌
父上
父上の大きな声が響く
父上
父上
父上
冷たくあしらわれてしまった
仕方がない、この家には
男が産まれなかったのだから
私を、海軍に入れて、
血筋を途絶えぬようにしたいのだろう
そんなことしても、無駄なのに
私の手は、ボロボロだった
周りは白くて艶やかな肌なのに
私だけ、傷だらけだった。
それでも、父上を愛していた
父上は、私を愛してないことは分かっていたけれど。
逆らう事が、出来なかった
数年間、荒れた手をもっと荒らした
けれど、ある時に気持ちが変わった
数年後、その時は訪れた。
小さい頃の哀歌
父上
あれほど辞めてはダメだと強要していたのに
何故か、父上は手を引いた
父上
その言葉で、私は頭が真っ白になった
小さい頃の哀歌
これで、やっと気づいた
父上は、私を許してくれたのではなく
私を見捨てたのだと。
女が、行けるところは限界がある
だから、養子をとったのは
いい選択だったのだと思う
私なんかより、
養子の子を愛してるんだろうから
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!