5話-血の繋がり-
……ぱ、ぱ…
維芳
……はぁ……
実は
優馬は俺の子じゃない。
一切血は繋がってない
結婚して半年
咲
維芳
維芳
ん、
子供ができたの。
…担当との
維芳
……あそ、
咲
……、
こいつは結婚する前から
ほぼ毎日のように
ホストに通っていた
2,3ヶ月前から
お腹に子供がいるのは知ってた
だから、別に驚かない
維芳
…で、何…
咲
あのさ、…
咲
心、読むのやめてくんない
咲
気持ち悪いのよ……
維芳
…勝手に聞こえんだよ
維芳
付き合った頃に言ったよな
咲
………。
なんで結婚なんかしたんだろ…
維芳
……お前から言ったんだろ…
そんな言葉が口からこぼれた。
咲
…っ……!
咲
やめてって言ってるでしょ!
すると頬を思いっきり叩かれた。
維芳
……っ、…
担当に会いに行くために
毎月手入れしていた爪が
俺の頬を引っ掻く。
維芳
…、……。
咲
心勝手に読まれる人の気持ち
咲
あんたにはわかんないわよ…
咲
気色悪い…
あれからというもの
あいつはホストに通うのをやめなかった
家に帰ってくる頻度も少なくなった
あの日から3年後
インターホンがなり玄関に行くと
あいつがいた。
咲
……、
手には大きなバックと子供を抱えていた
後ろにはスマホをいじる担当らしき奴
咲
……優馬、
維芳
……は?
咲
この子の名前。
優馬
…まま、
咲
…ママなんて呼ばないで
維芳
…。……
あんたなんかいらないんだから
これ以上育てれば私が殴られるの
産んだ私が馬鹿だった。
維芳
……。
自分の子供よりも好きな奴を優先
バカにも程がある
肌を隠している理由もわかった
咲
……はい、
咲
…これからはあんたが育てて
優馬
…ぁ、う……
優馬
…まま、っ……
咲
離婚届…出したから、
ポケットから
俺が渡した結婚指輪を出した
咲
…さよなら、
それを玄関の棚に置いて
出ていった
優馬
…まま、!!
維芳
……優馬…
優馬
…ままは、?
優馬
ままどこ、…
置いていったバックには
服や哺乳瓶、オムツがたくさん
維芳
……おいで、優馬…
優馬
ん、…ぅ…
優馬を抱えると
ほかの子供よりも軽い気がした
維芳
……はぁ…
優馬
…まま、たちどこ…
維芳
…俺がパパだよ……
優馬
…ん、ゅ……
優馬は俺の方に手を当ててきた
維芳
…ん、……
優馬
…ぃたぃいたい、?
維芳
…んーん、…いたくない、
優馬
…ぱぱ、?
維芳
……ぅん、…
親がいなくても一切泣かなかった。
優馬
おっきい!
維芳
……、
優馬をソファに置いて
隣に座る
仕事もあるしさすがに1人は可哀想
だから家政婦を雇うことにした
優馬
だっこ、!
維芳
…ん、…