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コメント
7件
最終話ありがとうございました‼️ほんとに毎日うきうきしながら見ててとっても楽しかったし、キュンキュンしました💖 ずっと大好きです😻 これからも頑張ってください‼️

お疲れ様でした!とても楽しかったし見ててすごい良かったですっ! このストーリー終わるのは少し悲しいけどこれからもずっと見ます!
投稿お疲れ様でした ! ! 次の岩泉のストーリー楽しみに待ってます ! ! 角名のストーリー 、とっても素敵なストーリーで 、『 あなたが信じた物語 』はこれにて終わりとは … ! 主さんは物語の終わり方 、自分とっても大好きです ! ! これからもずっと見てます👀 ! !
学年末
1年間使った教室や教材室を片付けるため
学校では大掃除が行われていた
先生
先生が次々に割り振っていた
先生
先生
石森しず
〇〇
2人は教材室へ向かった
普段あまり使われない部屋には
古い教材やファイル
ダンボールが所狭しと並んでいる
窓を開けると、冷たい風が少し入ってくる
〇〇
石森しず
2人ともしばらく話さなかった
〇〇は棚の教材を1つずつ取り出して
埃を払い
箱に戻していく
しずも黙々と棚を拭いていた
できるだけ〇〇を見ないようにして
余計なことを考えないように
けれど
ふと顔をあげる度に
〇〇が視界に入る
その度に胸が痛んだ
ーー角名くん
あの日からずっと頭から離れない
石森しず
しずは雑巾を握る手に力を込めた
そして、とうとう口を開く
石森しず
〇〇の手が止まった
石森しず
〇〇
〇〇が振り返る
しずはできるだけ普通の顔をしていた
〇〇は少し考えてから
〇〇
と、はぐらかした
石森しず
しずは俯いた
石森しず
石森しず
〇〇
〇〇の目が大きくなる
〇〇
思わず口から出た
しずは顔をあげる
少し笑おうとした
石森しず
石森しず
〇〇
石森しず
〇〇
石森しず
しずの声が少し震える
石森しず
石森しず
〇〇
石森しず
石森しず
石森しず
しずの目に涙が浮かぶ
石森しず
石森しず
〇〇は何も言えない
石森しず
石森しず
〇〇
石森しず
石森しず
〇〇
石森しず
涙が一粒頬を伝った
石森しず
しずは震える声で言った
石森しず
〇〇の胸が締め付けられる
石森しず
〇〇
石森しず
声が大きくなる
石森しず
石森しず
石森しず
石森しず
涙が止まらなくなっている
石森しず
しずは〇〇を見る
石森しず
石森しず
石森しず
その瞬間
〇〇の中で何かが繋がった
ーーもしかして
私が来たせいで
物語を変えてしまった?
本当なら
角名はしずを好きになるはずだった
しずはヒロインで
〇〇は悪役
そういう物語だったはずなのに
〇〇
小さく呟く
〇〇
しずは顔をあげる
石森しず
けれど〇〇は、その声が聞こえていなかった
頭の中が真っ白になる
その時
ガラッ
教材室のドアが開いた
女の子
クラスメイトが数人
入ってきた
女の子
女の子
男の子
女の子
一気に空気が変わる
しずは涙を拭おうとするが
自然と涙が溢れていく
石森しず
石森しず
女の子
男の子
〇〇は答えられなかった
何もしていない
そう言えばいいのに
でも何も言葉が出てこない
ーー私のせいなのかもしれない
そんな考えだけが
頭の中を回っていた
そして廊下の向こう
異変に気づいた角名も
教材室の方へ歩いてきた
角名
中を覗こうとする
けれど
その前に先生がいた
先生
先生
先生は状況を見て
すぐにふたりを連れ出す
先生
先生
角名
角名もなにか言おうとした
けれど先生に
先生
と言われ、足を止める
角名
角名は連れていかれる〇〇をみる
〇〇は1度も角名の方を見なかった
別室
先生がふたりの前に座る
先生
先生
〇〇
石森しず
しずはずっと泣いていた
何を聞かれても
すぐには答えられない
先生
石森しず
また涙が落ちる
〇〇は隣でただ座っていた
何も言えなかった
しずを責めることも
自分を弁解することも
ただ呆然と
自分がここにいることで
本当に何かを
変えてしまったのかもしれない
そんな事ばかりを考えていた
学校からの帰り道
〇〇はずっと俯いて歩いていた
頭の中では
教材室でのしずの言葉が何度も繰り返される
ーーあなたがいるから
ーーなんで、あなたなの?
自分が物語を変えてしまったのかもしれない
本来なら
しずと角名が結ばれるはずだった
私は悪役で
しずはヒロインで
それが決められた物語だったはずなのに
〇〇
胸の奥に重たいものが沈んでいた
家に着き玄関を開いた瞬間
お父さん
父親が立っていた
その声だけで
何があったのか分かっていることが伝わった
〇〇は何も言わずその横を通り過ぎようとする
お父さん
足が止まる
〇〇
お父さん
〇〇
お父さん
お父さん
〇〇
お父さん
〇〇は振り返らなかった
お父さん
〇〇
突然大きな声がでた
自分でも驚くほどだった
お父さん
父親が黙る
お父さん
お父さん
低い声
お父さん
〇〇
お父さん
お父さん
お父さん
お父さん
〇〇の指先が震える
お父さん
お父さん
お母さん
母親が小さく声を挟む
けれど父親は止まらない
お父さん
お父さん
お父さん
〇〇
お父さん
お父さん
その言葉を聞いた瞬間
別の声が、頭の中に重なった
ーー本当に何も出来ないよなお前は
前の世界
仕事をしていたころ
何度も残業をして
必死に仕事を覚えて
それでも上司から言われた言葉
『本当に何も出来ないよな、お前は』
胸の奥がぎゅっと締め付けられる
一筋の涙が頬を伝った
〇〇
父親がそれに気づく
お父さん
〇〇は顔をあげる
お父さん
お父さん
〇〇
声が震える
〇〇
お父さん
〇〇
〇〇
お父さん
〇〇
父親の顔が変わる
お父さん
〇〇
〇〇の声がどんどん大きくなる
〇〇
〇〇
〇〇
お父さん
〇〇
〇〇
涙が止まらない
〇〇
〇〇
自分で何を言っているか
分からなくなっていた
〇〇
〇〇
お父さん
〇〇
父親の拳が震える
そして
パシン
乾いた音が、玄関に響いた
〇〇
〇〇は頬を抑えた
何も言えない
母親も何も言えなかった
お母さん
母親の声
けれど〇〇は
もうそこに居られなかった
玄関を開ける
呼び止める声を無視して
外へ飛び出した
走る
視界が滲む
息が苦しい
それでも止まれなかった
ーー消えたい
誰もいない所へ行きたい
誰にも見つからない所へ
〇〇
胸が痛い
〇〇
〇〇
小さく呟いて
また走る
その頃
少し離れた公園では
バレー部のメンバーが集まっていた
宮治
宮治
宮治
治がベンチに座りながら言う
宮侑
宮侑
侑もその隣に座る
宮治
宮治
その話を角名は黙って聞いていた
スマホをいじっているように見える
けれど手は止まっていた
宮侑
侑がふと道路の方を見る
宮治
宮侑
道路を1本挟んだ道を
一人の女の子が走っていく
髪が乱れている
顔は俯いていて
涙を拭いながら走っているように見える
治も立ち上がった
宮治
角名は顔をあげる
その瞬間
角名
間違いなかった
〇〇だった
角名の顔色が変わる
角名
そう言って持ってたカバンを
治に押し付ける
宮治
最後まで聞かずに
角名は走り出した
角名
走って追いかけてきた角名が
ようやく〇〇に追いついた
〇〇の手を掴む
〇〇
けれど
〇〇は振り返らない
肩が小さく震えている
角名
息を切らしながら
角名が顔を覗き込む
〇〇はひくひくと泣いていた
〇〇
言葉にならないほど泣いている
〇〇
角名
〇〇
〇〇
息が乱れて
上手く呼吸ができない
角名は一瞬何を言えばいいのか
分からなかった
いつもの〇〇とは違う
いつもなら何を聞いても
『別に』とか『関係ない』とか言って逃げる
なのに今はーー
ただ、泣いている
角名
〇〇
角名
角名は掴んでいた手を少しだけ緩める
角名
角名
〇〇は涙で濡れた顔をあげる
〇〇
角名
〇〇
角名
〇〇
角名は〇〇の顔を見る
なにか言おうとして
やめた
そして そのまま〇〇を抱き寄せた
〇〇
〇〇の体が固まる
角名
角名の声が近くで聴こえる
角名
〇〇
角名
〇〇の肩をゆっくり抱く
角名
角名
少しだけ間を置いて
角名
〇〇の目からまた涙が溢れる
〇〇
角名
〇〇
言葉が続かない
角名は急かさなかった
ただ、〇〇が落ち着くまで
そのままでいた
角名
〇〇
角名
〇〇の呼吸が
少しずつゆっくりになっていく
角名
その一言に
〇〇は角名の制服をぎゅっと掴んだ
そして声を殺すように泣いた
しばらくして
〇〇の呼吸は、ようやく落ち着いてきた
涙も止まり
角名の制服を掴んでいた手も
ゆっくりと離れる
角名はそんな〇〇の顔を見る
赤くなった目
腫れた頬
角名
角名
〇〇のほっぺを触る
〇〇
〇〇は答えず、顔を逸らした
角名は少しだけ黙る
角名
小さく息を吐く
角名
〇〇
角名
角名
角名
〇〇が顔をあげる
〇〇
角名
角名は〇〇を見る
角名
角名
〇〇
角名
その言葉に
〇〇の胸は少し痛んだ
ずっと隠していた
自分では整理できない物を
誰にも言えないまま
ひとりで抱えていた
角名
角名は静かに聞く
〇〇はしばらく黙っていた
それからゆっくり話し始めた
自分が本当は違う世界にいたこと
この世界が
自分が呼んでいた漫画の中の話のこと
自分が悪役で
しずがヒロインだってこと
物語で起こることを知っていたこと
けれど、途中までしか見なくて
ここから先何が起こるか知らないこと
そして家族のこと
学校でのこと
自分がずっと
『茂木〇〇』と『柏木〇〇』の間で揺れていたこと
〇〇は全部話した
角名は途中で口を挟まなかった
ただ、静かに聞いていた
全て話終える頃には
あたりは暗くなっていた
角名
角名は小さく頷いた
驚いている
けれど
不思議と驚いていないように見える
〇〇
角名
角名は少し考える
角名
〇〇を見る
角名
〇〇
角名
〇〇
角名
〇〇は少しだけ笑った
〇〇
しばらく沈黙が続く
そして角名が口を開いた
角名
〇〇
角名
角名
〇〇は黙った
〇〇
角名
角名はそれ以上聞かなかった
それから〇〇を見る
角名
角名
〇〇
〇〇の瞳が揺れる
角名は少しだけ困ったように笑う
角名
角名
〇〇の心臓が大きく鳴った
角名
角名
角名は照れたように
視線を逸らす
角名
角名
〇〇
〇〇は角名を見る
今までずっと考えていた
元の世界に戻りたい
そう思っていた
元の世界に戻れば
また働いて
同じ毎日を過ごして
漫画の続きを知らないまま
普通の人生に戻れる
それが正しいと思っていた
でも
本当に私はーー
元の世界に戻って
前みたいに働きたいのだろうか
それとも
〇〇
角名は黙って待っている
〇〇はゆっくり顔を上げた
〇〇
少しだけ震える声で
〇〇
〇〇
角名
〇〇
1度言葉を切る
〇〇
〇〇は角名の顔を見る
今までなら、考えることさえ怖かった
物語を変えることも
自分の未来を選ぶことも
でも今は違う
〇〇
角名は少しだけ目を開いた
それから
いつものように少しだけ笑った
角名
その言葉だけで十分だった
〇〇は泣きながら笑った
今まで自分が何者なのかわからなかった
悪役なのか
はたまたそれすらの役割もないのか
柏木〇〇なのか
茂木〇〇なのか
でも、もうどちらでも良かった
今ここにいる自分が
自分で選んだ未来を、生きていけるなら
それから
ふたりは一緒にいるようになった
最初はぎこちなかった
けれど少しずつ
〇〇は笑うことが増えた
角名
〇〇
角名
角名も以前より少しだけ
〇〇の隣にいる時間が増えた
そしていつしかふたりは恋人になった
誰かが決めた物語ではなく
誰かが用意した結末でもない
2人自身が選んだ結末だった
そして
学校の屋上
みんなを見下ろすような場所に
1人の青年が立っていた
あの青年だった
青年
ポツリと呟く
青年
青年は笑う
〇〇が信じた物語
悪役だから
ヒロインだから
結ばれる相手は決まっている
そう信じていた物語
けれど最後に〇〇が選んだのは
誰かに決められた結末ではなかった
青年
青年
青年は空を見上げる
青年
そして少しだけ意地の悪い笑みを浮かべた
青年
青年
風が吹く
青年の姿が少しずつ遠ざかっていく
そして最後に残ったのは青年の笑い声だけ
そしてー
物語は終わる
『あなたが信じた物語にする』
それは
誰かが決めた物語ではなく
〇〇自身が
最後に信じた物語だった