イタリア王国
はは、僕も終わりかァ……
そんな気の抜けた声が、広く、暗いホテルの一室に響く。
イタリア王国
今まではギリギリなんとかなってたのになぁ。勿体ない笑
イタリア王国
「束」を意味するファッシ、そこから派生したファシズムって名前の思想……
イタリア王国
束?結束?"僕達"はそんなに上手くやってた気はしないけどねぇ……
イタリア王国
はは、くだんね
彼はイタリア王国。枢軸国の一員で、最近降伏した。 最も、ここ、グランサッソの山のホテルに来てからおかしくなってしまったらしいが。
???
……さん
???
と…さん!
???
お父さん!!
イタリア
返事してよ!!泣
イタリア王国
いた、りあ……?
イタリア王国
なんでイタリアがここに……!ずっと会いたかったんd…
そう言い、彼が手を伸ばしたのは何も無い、空白だった。
イタリア王国
……え
イタリア王国
イタリア……?
イタリア王国
なんで
イタリア王国
なんでなんでなんでなんでなんでなんで
イタリア王国
なんでみんなみんな消えちゃうの?
イタリア王国
ぼくのことがきらいなの?
イタリア王国
ねぇ……だれかへんじしてよ!!
イタリア王国
もう僕やってける気がしないよ…ッ
イタリア王国
はッ……かヒュッ…
イタリア王国
(息が…詰まって……)
イタリア王国
はーッ…げほッげほッ…
イタリア王国
(だれか…たすけて……)
彼はホテルの一室でただ1人、迫り来る孤独への恐怖に怯えていた。