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#一次創作
#鳴海弦
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このすき
25
帆晴
魔女
帆晴
魔女
魔女
魔女
帆晴
魔女
魔女
魔女
魔女
確かに、好みの男性に保護してもらえて、その上趣味も良くて…となると悪くないかもしれない。 ところで、ノクターンといのはショパンの曲名だろうか。確か夜想曲だったような…きっと、穏やかで優しい人なのだろう。
魔女
そういうと魔女はどこかへ消えてしまった。
仕方ないので言われた通りにまっすぐに歩く。後ろを振り返ってはいけない気がした。 なんだか追われている感覚がして足を早める。夜の森は怖くて仕方ない。不思議なことにいつもより疲れを感じるのが遅くなった気がした。しばらく走ると道が開け、大きな屋敷が現れた。
洋風の白のような形をしていて、真っ赤で刺々しいバラが咲いている。 門のインターホンを鳴らす前に、メイド服を着た女性がやってきた。
メイド
そのメイドは機械的な口調でこちらへと語りかける。目にはハイライトがなく、不気味な雰囲気があった。
それに、腕や首筋にいくつも注射痕のようなものや牙で噛みつかれたような跡がある。 それを見るとどうにも緊張するし、身構えてしまう。
帆晴
メイド
帆晴
メイド
帆晴
まるで足を怪我したかのようにぎこちなく走るメイド。ここで逃げた方が良かったのだろうか。しかし、暗い森の中を行くあてもなく彷徨い妹と同じ病気に苦しんで死ぬ勇気はなかった。
しばらくすると屋敷の中から長身の赤髪の男性がでてきた。異様な威圧感と雰囲気があり、そばにいるメイドは震えている。
思っていた優しくて落ち着いた雰囲気とは程遠く、それでも目が離せない。惹き込まれるようなその美貌は予想な遥か上を行くのにものすごく不気味に感じられた。
メイド
メイドが去り、気まずい沈黙が落ちる。先に口を開いたのは男の方だった。
男
帆晴
男
男
帆晴
どうしよう。もう後戻りはできない。もしかしたらこのまま、血を吸い尽くされて死んでしまうかもしれない。
あるいは妹と同じ病気にかかるのかもしれない。そう思うと足が震え、息が苦しくなった。
男
帆晴
男
男
帆晴
男
帆晴
男
きっと、食事というのは吸血のことなのだろう。直接吸うから風呂に入って欲しいのだろうか。 そんなことを考えていると、先ほどとは別のメイドがやってきて採寸しようとする。 すると男は無言でメジャーを奪い取って淡々と測っていく。
男
帆晴
男
帆晴
測り終わったのか男はメイドが持っているボードを取り上げて数字を書いて渡す。
男
メイド
男
帆晴
メイドは去り、男と共にエレベーターに乗る。 男はそこで9階のボタンを押す。
男
帆晴
ノクターン
帆晴
ノクターン
帆晴
ノクターンについていく。エレベーターに乗った後はどうもフワフワする感覚が残る。 それも9階も上がったとなると仕方がない。
ノクターン
帆晴
ノクターン
そういって立ち去るノクターンの背中はすごく美しいものに見えた。 だが、それと同時になんとも言えない違和感も覚えた。
とりあえず服を脱いでシャワールームに入る。湯船と床は白色で、水が流れる部分とシャワーの取っ手だけ少し赤くなっていた。
帆晴
ゾッとする考えが浮かぶが、そんなことを気にしていても仕方がない。 温度に気をつけながらシャワーを浴び、薔薇の浮かんだ風呂に入った。
帆晴
窓からは夜景が見渡せたが、木々が永遠と生い茂るだけで特に面白いものはない…と思いきや、たまに魔法使いのようなものが飛んでいたりした。
しばらくして風呂から上がると、約束通り綺麗なピンクと白の可愛らしい下着とドレスが置かれていた。
ドレスを着るのは初めてで少々苦戦したが、何とか着ることができた。 靴はピンク色のヒールで、リボンがついていてかわいらしいものだった。
普段はパンクファッションを着ているが、密かにこういう可愛らしい服装にも憧れていたから、少し気分が上がる。
帆晴
外に出るとメイドが立っていた。
メイド
帆晴
シャワールームのすぐ隣にあるようだった。 部屋の中もピンク色で、可愛らしいぬいぐるみや、大好きな子猫のキャラクターのぬいぐるみまであった。
ドレッサーにクローゼット。それに、大好きなパンクロックのCDやレコードまで置いてあった。おそらく私の服装を見て用意してくれたのだろう。まるで夢の世界のようだった。
メイド
帆晴
メイドが去って数分後。ノックがなり、ノクターンの声が聞こえる。
ノクターン
帆晴
ノクターン
帆晴
ノクターン
さらっと恐ろしいことをこぼすが、何もなかったかのようにベッドの方へ誘導される。 ノクターンはベッドのそばにバッグを置いた。
帆晴
ノクターン
そう言われて大人しく座ると、ノクターンが上から見下ろしてくる。 おそらく、190cmはあるだろう。体格差を改めて感じた。 ふと、何かを感じたのかノクターンは目を細める。
ノクターン
帆晴
ノクターン
帆晴
ノクターン
帆晴
ノクターン
ノクターン
ノクターン
そういうとノクターンはバッグから何かを取り出し、それを隠し持った。
ノクターン
言われた通り横たわる。ものすごく緊張する。きゅっと目を閉じて待つ。 バッグを漁る音が聞こえたと思ったら、今度はベッドが軋んで上半身を持ち上げられる。
ノクターン
帆晴
首筋に鋭い牙が当たり、突き刺さる。想像以上に痛かった。が、だんだん痛みが引いてくる。
帆晴
強く噛まれたような気がした。が、しばらくすると牙が離れ、またベッドに横たわらせられる。
ノクターン
帆晴
目を開けると、手首にナイフを突き立てられていた。
ノクターン
そう言ってノクターンは私の手首を深く切った。
帆晴
悲鳴が上がる。ノクターンはそれを楽しそうに見ていた。
ノクターン
苦しい。痛い。そんなことに頭が回る余裕はなかった。
ノクターン
そう言ったノクターンの口からは僅かに紫色の煙が出ていた。 『自白』という声が耳を通して頭の中に入り込むような感覚がした。脳が侵され、グラグラする。
帆晴
帆晴
帆晴
口が勝手に開いて答えた。 それを聞いたノクターンの口元が歪む。
ノクターン
ノクターン
帆晴
ノクターン
帆晴
この場から逃げなければ。そう強く感じ、起きあがろうとした。 が、すぐにノクターンによって押さえつけられる。
ノクターン
そういうとノクターンはもう一度、同じ場所をナイフで抉った。骨が見え、今まで感じたことのないような鋭い痛みが走った。
帆晴
ノクターン
ノクターンが『重力』と言った途端、先ほどと同じ頭に入り込むような嫌な感覚がして急に体が重くなり、まるでなにかに押しつけられているような、重力が重くなったような感覚に陥った。
帆晴
ノクターン
恐ろしい魔法だった。それと同時に、なんとも言えない怒りと屈辱が湧き上がった。
帆晴
言い終わる前にノクターンに再び首元に強く噛みつかれる。 重力が元に戻ると同時に、視界がぼんやりとして、やがて目を閉じてしまった。
コメント
1件
読了しました…!まず、魔女の「恋愛小説みたいで悪くない展開だろう?」という軽い口調と、実際のノクターンさんの豹変具合のギャップがとにかく怖かったです。「拷問官」ってタイトルにあったけど、まさかここまでとは…。特に『自白』や『重力』の毒魔法で支配されながら、それでも帆晴さんが「卑怯者!」って叫んだシーン、すごく胸が痛くなりました。優しそうな雰囲気から一転してメイドさんたちの痕跡とか、伏線の張り方が本当に巧みだなと感じます。続きが気になりすぎます…!