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・・・

(みんなの後ろ姿が見える。私も部屋に戻らないとなのに。)

・・・

………はあ

氷華

あ!!?!!!!????!

へ?

氷華が急に大声を出した。まだみんな近くにいたので、氷華に近づく

伊豆

ど〜したの?

炎光

気が狂ったのか?

水輝

疲れ過ぎて頭おかしくなったんだよ……………

氷華

違うのダ水輝!!!忘れたのカ!?

水輝

何が?

氷華

氷華達、高地に呼ばれてるのダ!

水輝

…………………あっ!

水輝

そういえば…………そうだったような………………

それって私達も行くの?

伊豆

私行きた〜い!お兄ちゃんに話したい事あるし!

炎光

俺も行く、なんで忘れてたのか説明されてねぇからな。

水輝

じゃあみんなで行こっか。

氷華

あ……氷華用事あるなのダ〜。

ごめん、私も用事あるからいけない。

伊豆

そっかあ………でも大丈夫!後は任せて!

水輝

元々全員で行く必要ないしね。

氷華

ごめんなのダ〜、先に行くのダ。(走り去る)

私も、ごめん。用事あるから。(去る)

伊豆

………花ちゃんと氷華ちゃん用事って何だろ〜?

水輝

また告白に呼び出されてるとか?

伊豆

それはあり得る!

炎光

アイツらモテるのか???

伊豆

そりゃあもう!氷華ちゃんは分かんないけど普通に可愛いし口調も可愛いし、モテるだろうな〜、花ちゃんは学園のモテクイーンだしね!ていうか氷華ちゃんがモテプリンセスでよくない?

水輝

神崎さんおじさんみたい………それにしてもなんかちょっと心配…………

伊豆

おじさんに失礼でしょ!まあちょっと心配だよね〜、花ちゃんはぼんやりしてるとこあるし、氷華ちゃんは純粋無垢だし………………

伊豆

襲われちゃうかも、?

炎光

アイツらならその相手をフルボッコにしそうだけどな。

伊豆

花ちゃんと氷華ちゃんは強いし……………大丈夫か!

水輝

うん、てか時間ないよ、早く行こう。

炎光

リョーかいっ

伊豆

お兄ちゃんの部屋行こ〜。

……あれ、

(氷華ちゃんもういない、足速いなぁ。)

・・・

花は王国の城内に来ていた

目的はただ一つ

コンコンコン…………(ノック)

キイィィィ…………

氷人

……やぁ、花。待っていたよ。

・・・

氷人

まあ入ってよ、お茶でもどうかな?

・・・

(私の心のモヤモヤを知ってるかもしれない人)

(………この人に問い詰めないと。)

………あの

紅茶です、どうぞ!

……ありがとうございます。

氷人

ありがとう綾。

はい…………

(なんでしょう、この空気…………)

(特に藤咲さんは様子がおかしい………)

(目に光が入ってなくて、さっきからあまり話さないし……………)

(氷人様だって、普段は上級魔女狩り以外部屋に入れないのに………なんか変ですよね。)

・・・

氷人

は、はい!

氷人

炎光を呼んでくれないか?

炎光を?

氷人

それが………朝の掃除をサボっていたから、罰として今からでもやらせようと思ってね。

またですか?はい!承知しました!

キイィィィィ………バタン

氷人

………二人っきりだね。

・・・

氷人

緊張してる?焦らずゆっくりでいいからね。

この王国の人達はみんな、氷人様が幼い時に見に来て魔力を持っているか確認しに行くって、言ってましたよね。

………私

氷人様にあった事ないと思います。

氷人

………どうして?

私……廃墟で産まれました

王国に行ったことも関わりもないはずなんです。

小さい頃から閉じ込められていた私が

貴方に会えるわけがない。

氷人

・・・

それなのに、貴方は私の事を何か知っているんですよね?

何を知っていて、何を隠しているんですか?

氷人

……何を、か…………………

氷人

……秘密にしてくれるなら話してもいいよ。

氷人

君は他の子達とは違う、強いけど淡くて脆い小鳥のようだ。

氷人

………でも、なんでもは教えてあげられないよ?

・・・

………誰にもいいません。

氷人

そっか

氷人

……君の事はお父様から聞いてた。

お父様………?

氷人

お父様は先代王だよ。

氷人

病死してしまったけどね、それで私が王女になったんだ。

氷人

私だってまだ子供なのにさ、みんながなれっていうから仕方なくね。

………氷人様は子供なんですね。

氷人

そうだよ?歳だってまだ5も行ってない。

氷人

……お父様は君の事を初めて見た時、救ってあげたいと思ったんだって

氷人

魔女に親を殺されて、それを目の前で見たというのに無表情で、何も感じてないように見えたから。

・・・

氷人

それに………監禁されてたようだし。

氷人

親と………魔女狩りに。

………え

魔女狩り………?

氷人

覚えてないのも無理はない

氷人

君は魔女狩りの少女の部屋に監禁されていたんだよ

氷人

でも、その少女によって君の記憶を消されてしまった。

・・・

氷人

お父様は言ってたよ

氷人

その少女は愛を求めていたって

愛?

氷人

そう、花みたいに無関心で誰の心にも踏み入れないし、入らせない

氷人

どんな事にも耳を向けずにどんな感情でも満たされる事は無かった

氷人

……………でも、花と出会って彼女は変わった

………私?

氷人

うん

氷人

彼女は愛だけに心が動いた

氷人

君を愛する事を心から誓ってた

氷人

………だけど、終わりが来た

氷人

他の魔女狩りにバレてしまったんだ、君を監禁している事が

氷人

そして屋上まで逃げ心中する事を選択したんだ

氷人

愛を誓って、二人で共にね

・・・

氷人

でも、彼女は気付いていたんだ

氷人

花が、自分の事を愛していない事に

氷人

だから君の幸せを祈り、自ら死ぬ事を選んだ

氷人

一人で屋上から落ちたんだよ

…………死んじゃいましたか?

氷人

ああ、助からなかった

氷人

彼女は落ちてる時、お父様にテレパシーでこう伝えたそうだ

氷人

君の記憶を、自分と過ごした記憶を消してほしいと

・・・

氷人

彼女の願いは叶った………………

氷人

………でも、花

氷人

君は思い出したいのだろう?

氷人

失った欠片をひとつでも多く取り戻したいのだろう?

・・・

氷人

私はお父様の力を受け継いでる

氷人

記憶のコントロールができる

氷人

だから、君の記憶を戻す事ができるよ

・・・

氷人

………ねえ花

氷人

私のお願いを聞いてほしいな

お願い?

氷人

そうだよ、叶えてくれたら記憶を戻してあげる

・・・

…………お願いって何ですか?

氷人

簡単だよ

氷人

魔女の親を1人倒してほしい

・・・

氷人

1人でとは言わない………チームのみんなで力を合わせればできるはずさ

氷人

それに、レイチェルと会ったのだろう?

え……?

なんで知って

氷人

(*^^*)ニコッ私はなんでも知ってるよ?

氷人

君がずっと求めている物も………ね

・・・

氷人

私が話せるのはここまで

氷人

続きはお願いを叶えてくれたらね

……はい

(出口のドアノブに手をかける)

氷人

ゴクッ(紅茶を飲む)

氷人

君の愛、もうすぐ気づけるよ

っ!(氷人の方を向く)

氷人

……またね

はい

ガチャン

氷人

……期待してるよ

炎光

へぇ〜

炎光

薬の効果で忘れさせられてたのかあ〜

高地

うん、ごめんね

伊豆

まあ………二人のおかげで本当の事だって証明できたんだからさ〜

水輝

もともと嘘だとは思ってなかったけど

高地

……その様子だと、記憶は思い出せたみたいだね

炎光

氷華にすっげぇ冷てぇ氷当てられたんだぜ!!!

伊豆

私も水輝に電気ショックされたあ〜

水輝

そこまでやってないって

高地

よかった………下手にやったら思い出せなくなるケースもあるからね

水輝

無事にできてよかったです

伊豆

それで、わざわざ今日も呼んだって事は他に話があるんだよね?

高地

………うん

高地

昨日、君達が出会った魔女の親についてだよ

高地

まず、魔女の親は先代王が王になった年から動き始めた

高地

今魔女の親は7人いるんだけど、最初は3人だけだったんだ

高地

魔女の親のリーダーともう1人

高地

そしてレイチェル

高地

彼らは今の7人の中でも桁違いで強い

水輝

・・・

炎光

あの子供………見た目は弱そうなのによ

水輝

確かに、オーラが凄かったよね

伊豆

強い……かあ………………

高地

だから君達が生きて帰って来たのは奇跡としか言いようがないんだよ

高地

何があったの?

伊豆

・・・

水輝

え……と…………

伊豆

………お兄ちゃん

伊豆

私、その事で話したいことがあるの

高地

・・・

伊豆

………二人で

高地

……分かった

高地

水輝

高地

藤咲さんにもこの事伝えといてね

水輝

はい!

水輝

……ほら、行くよ

炎光

……伊豆

伊豆

ん?

炎光

……頑張れよ

伊豆

・・・

伊豆

うんっ!

ガチャン

伊豆

・・・

伊豆

(そうだよ、いつまでも目を逸らしてちゃダメ)

伊豆

(いつか真実を知るんだから)

伊豆

(………お姉ちゃんの事、聞かないと)

高地

それで、二人だけで話したいってどうして?

伊豆

・・・

高地

………伊豆?

伊豆

………お兄ちゃん

伊豆

あのね……………

伊豆

どうしてお姉ちゃんは死んじゃったの?

高地

え………

伊豆

私見たの…………

伊豆

レイチェルっていう子がお姉ちゃんの死体を大事に持っている所

伊豆

あの子はお姉ちゃんの事宝物って言ってた

伊豆

その宝物を魔女に食べられちゃったから倒してほしいって言ったの

伊豆

その代わりに見逃してあげるって……………

高地

・・・

伊豆

死体は魔女に食べられたかと思ってた

伊豆

なのに、それどころか今も死体は綺麗だった

伊豆

生きてるみたいだったの………………

高地

・・・

伊豆

ねえ、お姉ちゃんは本当に死んじゃったのかな

伊豆

私にはそうは思えないよ………………

伊豆

お兄ちゃんはその場にいたの?

伊豆

目の前で殺される所を見た?

伊豆

私諦められないよ!お姉ちゃんがまだ助かるなら助けたいしそれに

伊豆

それに…………

高地

……伊豆

伊豆

私、本当の事を知るのが怖かった

伊豆

でもダメなんだよそれじゃあ

伊豆

だから私知りたい向き合いたいの

伊豆

だからお願いお兄ちゃん!

高地

・・・

伊豆

・・・

高地

・・・

高地

……伊豆、大きくなったね

伊豆

へ?

高地

そんな事言うようになるなんて……………少し前まで小学生みたいに頭からっぽだったのに

伊豆

え?それ馬鹿にしてるよね?お兄ちゃん???

高地

ふふっ

高地

ごめんって…………

高地

そうだね、俺も目を背けたかったのかもしれない

高地

でも、伊豆が向き合いたいって言うなら俺もそうするよ

高地

お兄ちゃんなのに妹より弱気になんてなれないからね

伊豆

お兄ちゃん…………

伊豆

……ありがとっ

高地

………空を殺したのは魔女の親だって聞いてた

高地

伊豆に報告した時は魔女の親の誰が殺したか分からなかったよ

高地

でも、1年後分かったんだ

伊豆

うん…………

高地

任務に行ってたらレイチェルに出会って

高地

全て語られたよ

高地

……だけど、空の姿は見られなかった

高地

だから、もしかしたら生きてるかもしれない

伊豆

!!!

高地

伊豆、確かめよう!このまま分からないままだと後悔すると思う

高地

真実を確かめよう!!!

伊豆

うん!私、もう逃げないから!

伊豆

だから頑張ろう!!!

高地

伊豆………

高地

ごめんね、今まで

伊豆

ううん!私へ〜きだよ!

伊豆

私、お兄ちゃんの事大好きだもん!

君の愛、もうすぐ気づけるよ

・・・

(あの人はやっぱり何か知ってた)

(それに、私は何か忘れてるらしいし…………)

・・・

・・・・・・

水輝

………あ

……あっ

水輝

……藤咲さん用事終わった?

……うん、水輝くんは?

水輝

俺も終わったよ!

水輝

あ!その事で藤咲さんに話さないと

・・・

水輝

………?

水輝

どうしたの?なんだか少しぼ〜っとしてる

……そう?

水輝

うん、もしかして具合悪い?

……少し

水輝

なら明日話すよ!

・・・

(水輝くんは、とってもいい人だと思う)

(でも………)

……水輝くん

水輝

なに?

……水輝くんはさ、どうして私に構うの?

水輝

・・・

私の事優しくしたり知りたがったり

私になにか求めてるの?

水輝

……見返りなんて求めてないよ

水輝

ただ、興味があるだけ、藤咲さんのこともっと知りたいよ

・・・

「キミが好きなんだ!」

「だからキミの事受け入れるしキミのことを知りたい!」

「だから話してほしい!キミに何があったかを」

(そう言ってる人達の中で、受け入れてくれた人はいなかった)

(水輝くんだってきっとそうだと思う)

(………だけどなんでかな)

私の事知りたいの?

水輝

うん

……いいよ

(もうなんでもいいのかもしれない)

教えてあげる

水輝

……私の部屋に来て

全部話すよ

私がしてきた事全部

(これまでとは違う………)

(水輝くんは私の事好きとも愛してるとも言ってないのに)

(私は伝えようとしてる)

(それはきっと、水輝くんが今までの男の子とは違うからだよ)

("もしかしたら"に期待してるだけ)

(………期待が外れた後の事も考えとかないと)

彼女は少し諦めかけていた

愛は手に入らないのではないかと

だが、氷人の言葉で彼女は動く

それに、今まで通りだと愛には気づけないのだと感じた

だからなんでもやってみることにしたのだ

その後何が起こるかは後回しにして

犯した罪を今までバレないようにしてきたのに全て台無しにしてしまうリスクから目を背けて

ただ一つ願った

(お願い………拒絶しないで)

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