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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

桜笑

ごめんごめん、起こしてくれてありがとう

あははと笑ったあたしに京介くんは言う

京介

…別に気にしてねえけど

京介

早く帰るぞ

桜笑

はーい

桜笑

じゃあね、バイバーイ!

手を振ったあたしと宮代くん、それから菜乃に七瀬くんは意外にも全員同じ向きに歩き出す

菜乃

…みんなこっちなの?

そうなるな

桜笑

へえ、みんな電車通学なんだ

俺はそうだな、いつも電車だ

京介

今回だけだ、修学旅行はどーせ疲れるから

菜乃

私もいつもは自転車

桜笑

そっか

ガタンゴトンと揺れる車内に七瀬くんが言う

三日月、端っこに来るか?

桜笑

え?

その身長じゃ吊り革持つのも一苦労だろ

桜笑

と、届くんですけど

桜笑

(…まあ持ってるのはキツイけど)

その拍子にガタッと揺れる

桜笑

ぅわっ

京介

っ!

咄嗟に受け止めた京介くんはパッと離れる

京介

…端いろよバカ

桜笑

ご、ごめん

そしてプイッと目を逸らす

桜笑

(またこれだ)

京介くんはなぜかさっきからよく目を逸らす

瑠々ちゃんや菜乃は照れ隠しって言うけど、どうしても不安になる

桜笑

(…ま、京介くんに限って避けてるわけじゃないだろうけど)

桜笑

(なんだかなぁ)

桜笑

でね、すっごく楽しかったんだ〜!

 

良かったね

修学旅行の土産話をたっぷりしたあと、あたしはそうだとバッグを漁る

桜笑

これ、見習いくんに買ってきたんだ〜

 

え?

 

でも僕は───

桜笑

モノには触れられるよね?

 

…どうして?

桜笑

だってこの前お出かけしたとき、触れられてた

桜笑

だから、あげる

 

…よく見てるね

そうして見習いくんは受け取る

 

ありがとう

桜笑

うん!

 

 

…それだけ?

桜笑

え?

 

今日話すこと

 

───定期テスト、ずっと気になってたんだけど

 

この前から聞いていいのか分からなくてね

桜笑

…あっ

そうだった

見習いくんにも、ちゃんと話さないと

桜笑

うん…

桜笑

あたし、できなかったんだ

 

…そっか

桜笑

うん…ごめんね

 

まったくだね

 

それじゃあ僕が教えた意味が無い

桜笑

うん…

 

でも吹っ切れたなら

 

次は絶対に、点数取れるね?

いつもみたいににこりと笑った見習いくん

桜笑

うん、もっちろん♪

あたしもにっこり笑ってみせた

本日2度目の土産話をする

土曜日は疲れ果ててほぼ動いていなかったから、しろにも報告できていなかった

しろ

楽しそうだな

しろ

俺も去年は修学旅行なんて呑気なモノがあったわけだ、、

さくら

wwwwww

さくら

可哀想だね、受験生

しろ

そそ

さくら

あたしたちの修学旅行で期末はないけど、次が範囲広いもんね

しろ

その間に高校1年からの復習もしないとだからな

しろ

余計にだるい

さくら

がんばーれ

さくら

大学どこに行くか決めてるの?

さくら

会長は確か賢いんだよね、いいところ行きそう

しろ

しろ

しろ

まだ

不自然な間が開く

会長も悩んでるんだろうなとスルーする

しろ

俺ずっと勉強は頑張ってきててさ

しろ

抜かされることはないと思ってたんだ

さくら

あれ、学年1位じゃなかった?

しろ

ほんとは2位なんだ

さくら

え?どーゆーこと?

しろ

友達で幼なじみの変人がいるんだけど

しろ

入学試験が満点でさ

しろ

学年首席で入学の挨拶もそいつだったんだ

しろ

今は出席日数足りてるのか危ういし、2回目のテストからは平均点前後を取ってるから俺が学年1位になってる

さくら

ふーん

しろ

今回のテストもほぼ平均点だった

しろ

けどちゃんとやってないだけなんだろうなって

さくら

それじゃすごいコンプレックスじゃん

しろ

俺が悔しいのは落とした点数で順位じゃないからいいんだけど

しろ

しろ

って何の話だこれ

しろ

そろそろ寝るぞ

さくら

だね、おやすみ

きみの笑顔が見たいだけ

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