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桃瀬🍑
暇なつ
こさめ
みこと
いるま
LAN
すち
今回はバトエン( 'ω')?
5
4
3
2
1
LANの震える声が、静まり返った病室に虚しく響く。
LAN
しかし、LANが握りしめたなつの指先は、驚くほど冷たかった。 「ピーーーー」という、無機質な電子音が鼓膜を刺す。
いるま
いるまが叫びながら、なつの肩を激しく揺さぶる。
こさめ
こさめはなつの胸元に縋り付き、子供のように声を上げて泣きじゃくった。 すちとみことは、ただ呆然となつの白い顔を見つめていた。 自分たちの不調に誰よりも早く気づき、こっそりはちみつを置き、喧嘩の仲裁を願っていた優しい弟。 「完璧な家」を求めていたのは自分たちの方で、なつはその「完璧」の影で、一人で削り取られていたのだ。
みこと
みことが力なく膝をつく。 LANは、なつの枕元に置いたノートを手に取った。 最後のページの『僕がいなくなれば、この家はもっと完璧になる』という文字が、涙で滲んでいく。
数日後。 なつのいないリビングには、不自然なほどの静寂が流れていた。 誰一人として口を開かない。なつが気にかけていた喉の調子も、喧嘩の火種も、もうどうでもよくなっていた。 LANは一人、なつの部屋の机に向かっていた。
遺品となったあのノート。最後のページの余白に、なつが書くはずだった「続き」を、震える手で書き加える。 『×月〇日。なつがいなくなった。 家は静かになった。お前の言う通り「完璧」になったのかもしれない。 でも、俺たちの心には、もう一生埋まらない穴が開いたままだ。 ……大嫌いだ、なつ。一人で勝手に納得して、勝手に行っちまうなんて。 ……大好きだよ。ごめんな。……おやすみ』
LANがペンを置くと、窓から吹き込んだ風がパラリとページをめくった。 そこには、生前なつが書いた『みんな、大好きだよ』という文字だけが、皮肉なほど優しく、取り残された兄弟たちを責めるように輝いていた。
完
桃瀬🍑
桃瀬🍑
桃瀬🍑
桃瀬🍑
桃瀬🍑
桃瀬🍑