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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

これは一つの童話のお話。

お母さん

赤ずきんちょっと。

赤ずきん

なーにお母さん?

お母さん

お婆ちゃんの体調が悪いから葡萄酒とパンを持っていって欲しいの。

赤ずきん

分かったわ!

こうして赤ずきんはお婆ちゃん家に葡萄酒とパンを持って行くことになりました。

お母さん

くれぐれも狼には合わないようにね。

赤ずきん

分かってるわ〜

お母さん

(…ほんとに分かってるのかしら?)

赤ずきん

それじゃ行ってきます!

お母さん

はい。行ってらっしゃい。

少しして…

赤ずきん

そうだわ!お花も摘んで行かなきゃ!

赤ずきん

お婆ちゃんきっと喜ぶわよね♪

赤ずきんはお花を摘みに行きました。ここで運命の出会いをするとは…。

赤ずきん

このお花が可愛いわよね♪

狼さん

(なんだあいつ…?)

狼さん

(俺の縄張りに入りやがって)

狼さん

おい。

赤ずきん

は、はい!

狼さん

ここは俺の縄張りだ。

狼さん

食べられたくなかったら早く出ていくんだな。

赤ずきん

わぁ!あなたが狼さん?

狼さん

そ、そうだが…

赤ずきん

その大きな耳も牙もかっこいいです!

狼さん

(な、なんだ…こいつ!)

狼さん

(いつもなら怖がって出ていくのに…)

狼さん

食べられたいのか!?

赤ずきん

い、いえ!そんなつもりは…

狼さん

ったく…調子狂う…

赤ずきん

あ、あの!もしよろしければお友達になりませんか…?

狼さん

あ?友達だ?

赤ずきん

だめでしょうか…?

狼さん

俺と友達になりたいとか変わってるな。

赤ずきん

だって狼さんなんだかんだ言って私のこと食べてないですよ?

狼さん

そ、それは…

赤ずきん

ほんとは優しい狼さんなんですよね。

狼さん

あーもう!分かったから!

狼さん

勝手に花でも摘んでけ!

赤ずきん

ありがとう!狼さん!

狼さん

(ったく…)

赤ずきん

お花摘めたよ!

狼さん

あーそうかい。ならさっさと出ていけ。

赤ずきん

えっ…でも…

狼さん

なんだ?まだなんかあるのか?

赤ずきん

お婆ちゃんに友達が出来たって言いたいの!

狼さん

こんな奴いたら怖がられるだろ。

赤ずきん

お婆ちゃんはそんな人じゃないよ!

赤ずきん

行こ…?狼さん…?

狼さん

…分かった。

赤ずきん

やった!狼さんありがとう!

赤ずきんは狼さんと一緒にお婆ちゃん家に向かいました。

赤ずきん

狼さんは縄張りから出たことありますか?

狼さん

いやねぇな。

狼さん

縄張りから出たら怖がられたから。

赤ずきん

…。

赤ずきん

狼さん私がいますからね!

狼さん

なんだよそれ。

赤ずきん

私はずっと友達です!

狼さん

…さんきゅ。

ぽんぽん

赤ずきん

(なんだろ…狼さんに頭をぽんぽんされると安心する…)

狼さん

ほら着いたぞ。

赤ずきん

えっ?

お婆ちゃん家に着きました。

狼さん

ほら行くんだろ。

赤ずきん

狼さんも一緒ね!

狼さん

おい!…ちょっ!

ガチャ

お婆ちゃん

赤ずきんよく来たねぇ。

お婆ちゃん

そちらはお友達?

赤ずきん

そうだよ!狼さん!

お婆ちゃん

狼…さん…

狼さん

(やっぱそんな反応だよな。)

お婆ちゃん

赤ずきんと仲良くしてやってねぇ。

狼さん

えっ?

お婆ちゃん

赤ずきんが友達になる人に悪い子なんていないからねぇ。

狼さん

…ありがとうございます。

狼さん

ずっと大切にします。

赤ずきん

あのねあのね!葡萄酒とパンを持ってきたんだよ!

お婆ちゃん

ほんとかい?嬉しいねぇ。

赤ずきんとお婆ちゃんと狼さんで楽しい話をしていたところに…

ガチャ

狩人

狼め!見つけたぞ!

バン…バン…

狼さん

ぐはっ…

赤ずきん

狼さん!!

狩人

これで狼駆除は終わりだ。

狩人

ご無事でしたか?怪我とかは?

赤ずきん

触らないで!狼さんを撃つなんて最低よ!

狩人

なっ!この子供め!

お婆ちゃん

あんた早く出ていきなさい。

狩人

…分かりました。

ガチャ

赤ずきん

狼…さん…

赤ずきん

死んじゃ嫌だよ…

狼さん

まだ…生きてるっつーの…

赤ずきん

狼さん!

赤ずきん

私は何をしたらいいですか!?

狼さん

…じゃあ死ぬまで傍にいてくれ。

狼さん

俺は少なくともお前に友達って言ってくれて嬉しかった。

狼さん

嬉しい以上の感情も持てた。

赤ずきん

狼…さん…

狼さん

ありがとう…赤ずきん。

狼さんはそこから息を引き取りました。

赤ずきん

狼…さん…

赤ずきん

私も友達になれて嬉しかったです…

赤ずきん

私は狼さんのこと…

数日後

お母さん

赤ずきんちょっと。

赤ずきん

なーにお母さん。

お母さん

お花を摘みに行って欲しいの。

赤ずきん

分かったわ。

赤ずきん

(狼さん…)

ガサッ

狼さん

なんて顔してんだよ。

赤ずきん

狼…さん!?

赤ずきん

幻…ですか。

赤ずきん

(でも狼さんの声は本音だと思う…だから…)

赤ずきん

私狼さんのこと忘れません…

赤ずきん

好きですよ…狼さん…

狼さん

(ありがとう…俺もだ。)

最後まで見てくださりありがとうございました!1話構成なので長くなってしまいました…。すみません…。 ですが楽しく読んで下されば幸いです。

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