テラーノベル
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嗚呼、怖い。
私じゃ勝てない
だって私の術式が効かなかった
兄様でさえ恐れてしまう
最強の兄様でさえ恐れてしまう私の術式が一般特級呪霊に無効化された
…私沢山頑張ったのに
ただの呪霊に止められるなんて
屈辱で
でも怖くて
兄様だったら
私が兄様みたいな最強だったら
あんな雑魚簡単に倒せてたんだろう
でも私が弱いから
私が出来損ないだから
嗚呼、苦しいよ
怖いよ
独りにしないで
孤独は辛いよ
酷いよ
助けてよ
分かんないよ
私は
私は
私は
私は、ッ…
翡翠
零
翡翠
零
翡翠
翡翠
翡翠
翡翠
翡翠
翡翠
この女はダレ
私にそっくりな見た目
でも目の色が片方違う
首のところにも入れ墨
天使のような輪っか
冷酷な目つき
冷淡に伝える声
翡翠
零
私は怒りのあまり女を掴み
掛かろうとした。
零
翡翠
翡翠
翡翠
翡翠
翡翠
翡翠
翡翠
翡翠
翡翠
翡翠
翡翠
零
図星を付かれた
私は確かに弱くなった
それは何故
単純明快
守るものが増えた
私は焦っていたのだ
沢山守りたくて
強くなりたくて
置いて行かれたくなくて
惨めになりたくなくて
必死に我武者羅に稽古に励んだ。
でも結果はなにも変わらなくて
絶望して
虚無感を感じ
…なにもしなくなくて
私はいつしか戦いから逃げていた
でも
怖くて
負けるのが怖くて
守れないのが怖くて
傑みたいに失うのが怖くて
翡翠
翡翠
翡翠
翡翠
翡翠
翡翠
零
翡翠
翡翠
翡翠
零
私は、私は…
零
零
零
零
私は女を睨み付けた
翡翠
零
女は私に刀のようなものを投げてきた
翡翠
翡翠
零
翡翠
翡翠
翡翠
翡翠
翡翠
翡翠
翡翠
翡翠
翡翠
女が初めて私の前でちゃんと笑った。
嗚呼、その挑発に乗ってやるよ
その安い挑発にな
私は一気に距離を詰め
零
翡翠
翡翠
翡翠
翡翠
女は楽しそうに笑う
零
クソ、楽しい。
負けたら駄目なのに
楽しんでしまっている自分が居る
私は足に力を込め
翡翠
翡翠
翡翠
翡翠
零
持っていた刀で女を斬るモーションに入る
翡翠
零
零
体を捻り女の肩に刀を突き刺した
翡翠
零
零
翡翠
零
翡翠
零
翡翠
◦
◦
忘れられないほど美しい笑顔
だが思い出せない
ダレが妾に名前をつけてくれたのか
翡翠
翡翠
零
宝石の名前であった気がする
零
零
翡翠
零
翡翠
零
私たちは犬猿の仲というものになりそうだ
早く、兄様達に会いたい。
コメント
4件
2人の会話ッ……尊いッ~!! この作品愛してます…