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18 .
今日は北斗くんと話せなかった
何回か目線が合った様な気がしたが
すぐに逸らしてしまった 。
後悔と疲労が溜まっている中
1階から父と母の怒鳴り声が聞こえる
うるさい 。
携帯にコンセントを刺し
耳の穴にイヤホンを放り込む
頭が痛くなるほどの爆音で
お気に入りの歌を聞く
課題をすぐに終わらせ
すぐにお風呂に入り
すぐに歯磨きをし
今日一日の疲れを包み込むかのように
ベットに飛び込んだ
そうだ
夜ご飯を食べるを忘れていた
でも動けなかった
お腹は空いていた
だけどどうしても動けなかった
そのまま眠りについた
今日はあの子と話せなかった
後悔と疲労が溜まる中
父親のいびきが小さい部屋中に響き渡る
うるさい音を紛らわすために歯を磨いた
シャカシャカという音が余計耳障りになった 。
煙草の匂いとうるさい寝息が
俺の体の中に容赦なく入り込んでくる
俺の心臓を締め付けるように
なんだかイライラして
少しコンビニに行こうとしたら
締め付けられた体が動かなかった
課題もお風呂も夜ご飯も食べず
眠りについてしまった
朝が来て 、カーテンが揺れ
隙間から見えた空を見上げる
大きな青い空に
負けじとくっつくいくつもの小さな雲
いい天気だ
ああ 、準備しないと
準備が終わり 、家を出る直前
貴方を思い出した
今日貴方がもし学校を休んだら
私は何を理由に頑張ろう
今日もいつもと同じ日々が始まる
学校という牢屋に閉じ込められ
親しくもない大人に
偉そうに勉強を教えられ
時間になったら帰る
これの繰り返しだ
そして私たちは
猫に追いかけられるねずみのように
怯えながら暮らす毎日
可哀想だ
私達が自由に過ごす権利は無いのか
理不尽な大人に締め付けられ
こんな酷い世の中を目の当たりにして
今にも死にたくなる
柊 花 .
樹 .
花 .
ひなと樹くん話してんじゃん 笑
樹 .
北 斗 .
後ろからちょうどあなたが来たからか
近くからあなたの声が聞こえ
鼓動が早くなる
北 斗 .
え ?
今私に言ってる … ?
体も目線もこちらに向いている
早く挨拶を返さなきゃ
花 .
貴方から " おはよう " と言ってくれた
それだけで脈が早くなる
おはようの5文字だけで こんなにドキドキするなんて
私からした貴方は魔法使いのようだ
なんだか今日はいい日になりそうだなあ
休み時間
ひなと話していたら
樹 .
慎 太 郎 .
大 我 .
北 斗 .
ジ ェ シ ー .
優 吾 .
花 .
柊 花 .
高身長のイケメン6人が友達なんて
ドラマみたいだなと思った
休み時間 教室に戻り 、暇だから X を見ていた
すると1件のツイートが目に入った
● 〜 ︎︎ ︎︎ ︎︎ ︎︎ ︎︎大好きだった親友が ︎︎ ︎︎ ︎︎ ︎︎ ︎︎自殺しました 。
まるで自分の事のように悲しくなった
中学三年生の夏
燃えるように暑い日差しが差し込む中
私達は馬鹿みたいに笑いあっていた
だけどあんなに笑っていた君の笑顔は
全部偽物だったんだね
私とひな、それともう1人仲のいい 大我という男の子がいた 。
私とひなは知らなかった
君がいじめに合っているのを
なんで教えてくれなかったんだろう
知っていたら
君を救うことが出来たかもしれない
申し訳なさと後悔が同時に押し寄せて
心臓が押し潰されそうになる
花 .
静かだ
いつもと違うのが聞かなくたってわかる
何があったんだろう
花 .
柊 花 .
ひなの肩を触ると
鼻をすする音が耳に響いた
泣いている
私は思考が止まった
なんで泣いているんだろう
周りを見渡すと皆暗い顔をしている
1部を覗いて
1部の男子は笑みを浮かべていた
人を馬鹿にするような
醜い笑みを
そういえばまだ大我が来ていない
休みなのかな
そう思いながら席についた
先生が入ってきて
どこか寂しいような声で言う
teacher .
teacher .
花 .
あまりにも急な報告に
頭がクラクラする
大我が自殺した ?
そう聞こえた
聞き間違いかな
泣き崩れるひなの泣き声が
静かな教室中に響く
私も涙が止まらなかった
怖いぐらいに涙が溢れ出る
もう君はいないんだ
世界中の何処を探しても
私なんかが届かない遠い空にいるんだ
いじめられているなんて知らなかった
守ってあげたかった
いじめてた人は何となくわかる
さっき笑っていたあいつらだ
今すぐ立ち上がって殴ってやりたい
なんなら殺してやりたい
だけど手足は震えるだけで
なにも出来なかった 。
勇気が出なかった
今何も出来ない臆病な私に
大我を守ることは出来たのかな
いじめられるの 、辛かったよね 。
今すぐ大我にあって抱きしめたい
ごめんね
私自身も小学生の頃虐められたことがある
だけど 、中学三年生と小学生5年生の虐めは
レベルが違いすぎる
自殺するほどのいじめなんて
あまりにも酷い 、醜い
例えば
魚の世界にもいじめがある
小学生の頃みんなで飼っていた
メジナという魚は
海の中で仲良く群れて泳いでいる
だけど狭い水槽に一緒に入れたら
1匹を仲間外れにして攻撃し始めた
怪我をして可哀想で
その魚を別の水槽に入れた
すると残ったメジナは
他の1匹をいじめ始めた 。
助け出しても
また次のいじめられっ子が出てくる
広い海の中なら
こんな事は無いのに
狭い世界に閉じ込めると
なぜかいじめが始まる
同じ場所に住み 、同じものを食べる
同じ種類同士 。
立ち直れそうにない
今すぐに死にたい
そう思った瞬間
俺の為にも生きてよ 、また会いに行くから 、絶対
そう囁かれたような気がした
大好きな貴方の声で
涙が止まらなかった
最後まで大我らしい
優しい所
また会いに来てくれるときも
そんな大我で居てね
そう思った
そんなことを思い出してぼーっとしていた
授業が終わりお昼の時間
柊 花 .
花 .
柊 花 .
花 .
樹 .
さっきの6人の男子だ
柊 花 .
花 .
ジ ェ シ ー .
優 吾 .
北 斗 .
慎 太 郎 .
皆が購買で好きなものを買って
食べ始めた
美味しそうに食べるあなたを見て
幸せだなと思った
その後は何も無く
家に帰ってきた
その後も
ずっと好意を隠したまま
時間は流れていった