TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

赤 葦

. . . . .

___し

__あし!

赤葦!

赤 葦

!!

赤 葦

あ...はい...

赤 葦

どうしましたか ?

木 兎

元気ないよ ? どした。

赤 葦

いや...なんも...

秋紀さんがいなくなって 5日が過ぎた

それまで楽しくって仕方なかった 毎日が、とてつもなくつまらない

それに...あれ以来...大好きな電車に 乗れなくなった

電車は大切な人を平然と連れていく

そう思うと怖い

自分が今乗ってるのが秋紀さんを 連れていったのだと思うと

電車に罪もないのに怒りが増す

いいや、

もうここで秋紀さんを忘れてしまえば

嫌いになってしまえば

電車は好きでいられるのだろうか...

5日前

秋 紀

京___

赤 葦

待っ...

秋 紀

あ...あ...やだ...やだ...!!

秋 紀

戻せ俺を!京治の側に !!

父親

あんな奴より
元の家のがいいぞ

秋 紀

うるせえ !!

秋 紀

俺は...あっちがいいんだ!

父親

口を閉じんか!

秋 紀

!!

秋 紀

───── ッ !!

嫌だ...こんな奴の所になんか 行きたくない

記憶が段々と戻ってくる...

あんな生活...もうしたくないよ...

行きたくないよ...京治...

父親

さっさと動かんか!

ドサッ

秋 紀

痛 ッ...!!

父親

こんなんじゃ社長なんて
勤まらんぞ!

秋 紀

ゴメ...、ンなさッ...

父親

謝る暇があれば動け

父親

この役立たず

秋 紀

っ...

父親

まぁまた子供は産まれる

父親

お前は用済みだ

父親

連れてけ

遣い

承知致しました

秋 紀

え...?

俺が0歳から3歳の時

つまり、家で暮らしていた時

たくさん殴られた

「役立たず」って耳にタコが できるくらい言われた

雑用ばかり押し付けられた

そして

捨てられた

あんな奴の元へ帰る ?

それなら死ぬ方がマシだ

京治は電車を好きと言ったけど 俺も好きだと思ったけど

今回ので電車はまるで嫌いだ

電車は俺と俺の大切な人を 平然と引き離す

でも...京治が愛してくれてるんだ

俺も愛さないと...

いや、京治を嫌いになってしまえば... もう平和なのだろうか__

父親

そこに座りなさい

秋 紀

...

父親

まず、自分の名字を
知ってるか ?

秋 紀

知らない

父親

木葉だ

父親

木に葉っぱの葉

秋 紀

...

父親

お前、自分の名前
分かるか ?

秋 紀

知...らない......

父親

あの餓鬼が言ってた
名前は ?

秋 紀

赤葦は餓鬼なんかじゃ__

父親

質問に答えろ

秋 紀

...あきのり

父親

!!

父親

奇遇だな、俺がお前に
付けた名前もあきのりだ

秋 紀

...

父親

漢字はなんだと思う ?

秋 紀

知るか...

父親

明典だよ

秋 紀

そ...

父親

明るく過ごして欲しいと

父親

良い名前だろう ?

秋 紀

...

正直どうでもいい

何が「明るく」だ

自分で我が子を暗くしておいて

秋紀のが...よっぽどいい

『秋紀さんの漢字には   意味があるんですよ』

『秋のように実りある人生を  過ごして欲しい、というのと』

『人を正す、しっかりした人に なって欲しい』

『...気に入って下さると嬉しいです』

赤葦がつい前、こんな事を言っていた

俺はそれを聞いた瞬間

「この名前を永遠に大切にしよう」

と思った

赤葦...逢いたいよ...

赤葦の事を考える度に... 想いが強くなる

嫌いになんて...なれないよ...

父親

まぁ、ということで、

父親

部屋は2階の手前な

秋 紀

...

秋 紀

クソ爺...ボソッ

君 を キ ラ イ に な れ た ら

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

169

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚