赤 葦
___し
__あし!
赤葦!
赤 葦
赤 葦
赤 葦
木 兎
赤 葦
秋紀さんがいなくなって 5日が過ぎた
それまで楽しくって仕方なかった 毎日が、とてつもなくつまらない
それに...あれ以来...大好きな電車に 乗れなくなった
電車は大切な人を平然と連れていく
そう思うと怖い
自分が今乗ってるのが秋紀さんを 連れていったのだと思うと
電車に罪もないのに怒りが増す
いいや、
もうここで秋紀さんを忘れてしまえば
嫌いになってしまえば
電車は好きでいられるのだろうか...
5日前
秋 紀
赤 葦
秋 紀
秋 紀
父親
秋 紀
秋 紀
父親
秋 紀
秋 紀
嫌だ...こんな奴の所になんか 行きたくない
記憶が段々と戻ってくる...
あんな生活...もうしたくないよ...
行きたくないよ...京治...
父親
ドサッ
秋 紀
父親
秋 紀
父親
父親
秋 紀
父親
父親
父親
遣い
秋 紀
俺が0歳から3歳の時
つまり、家で暮らしていた時
たくさん殴られた
「役立たず」って耳にタコが できるくらい言われた
雑用ばかり押し付けられた
そして
捨てられた
あんな奴の元へ帰る ?
それなら死ぬ方がマシだ
京治は電車を好きと言ったけど 俺も好きだと思ったけど
今回ので電車はまるで嫌いだ
電車は俺と俺の大切な人を 平然と引き離す
でも...京治が愛してくれてるんだ
俺も愛さないと...
いや、京治を嫌いになってしまえば... もう平和なのだろうか__
父親
秋 紀
父親
秋 紀
父親
父親
秋 紀
父親
秋 紀
父親
秋 紀
父親
秋 紀
父親
父親
秋 紀
父親
秋 紀
父親
秋 紀
父親
父親
秋 紀
正直どうでもいい
何が「明るく」だ
自分で我が子を暗くしておいて
秋紀のが...よっぽどいい
『秋紀さんの漢字には 意味があるんですよ』
『秋のように実りある人生を 過ごして欲しい、というのと』
『人を正す、しっかりした人に なって欲しい』
『...気に入って下さると嬉しいです』
赤葦がつい前、こんな事を言っていた
俺はそれを聞いた瞬間
「この名前を永遠に大切にしよう」
と思った
赤葦...逢いたいよ...
赤葦の事を考える度に... 想いが強くなる
嫌いになんて...なれないよ...
父親
父親
秋 紀
秋 紀
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