*ハインダウン(癒し空間)*
回復を専門とする空間、第12階層にある癒し空間
ここを管理するのは生死掌握を保有するスカイと彼に認められた部下のみ
現在そこには、アメジストと玄武が隣り合わせのベッドの上にいた
玄武
アメジスト
アメジスト
後輩2人
このふたりは1年違いと組織に加入した時期が近い
だが、2人はとても対照的だった
社交的で愛想のいい玄武
内向的で愛想が悪いアメジスト
2人が話をする場面はかなり少ない
いや、殆ど無いのでは無いだろうか
アメジスト
玄武
アメジスト
アメジスト
アメジスト
玄武
玄武
玄武
アメジスト
玄武
アメジスト
アメジスト
アメジスト
玄武
会話が途切れる
ぎこちなく話を続けるのはかなり難しそうだ
玄武
ぽつりと、独り言のように玄武は話はじめた
アメジストはかなり驚いた様子で玄武を見る
玄武
玄武
玄武
玄武
玄武
玄武
玄武
少し遠い目をして、何も無い真っ白な壁を玄武は見つめる
アメジストは何かに引き込まれたような感覚を感じ、少し目を瞑る
目を開けるとそこは
暗くて狭い石造りの部屋だった
アメジスト
アメジストの前には
小さな男の子が泣いていた
どうやら、彼にはアメジストの姿は見えていないらしい
??
??
恐らく罪を被せられこの部屋に閉じ込められたのだろう
一般的な教会にしては衛生面が悪いが懺悔室と言ったところだろうか
アメジスト
ガチャリ
扉が開く音が聞こえ、そこ方向にはシスターの服を着た女性が居た
??
聖
どうやら、彼の名前らしい
シンヤ
シスター聖は少し躊躇ったようで、声を絞り出した
聖
聖
聖
聖
聖
シンヤ
アメジスト
聖
聖
ガチャリ
シスターが出て行き、鍵を掛けられた
アメジスト
アメジスト
アメジスト
シンヤ
彼は部屋の隅で身体を丸めて泣いていた
身体はずっと震えているから恐らく「暗所恐怖症」と「閉所恐怖症」なのだろう
アメジスト
アメジスト
聖
シスターはそう言ってプレートに乗ったスープとパンを地面に置いた
石造りでとても汚い
清潔というのもないらしい
隅に丸まっていた彼はゆっくりシスターに近づき……
グサリ
ナイフでシスターの腹を刺した
この部屋には金属製のモノは一切なく、先程彼は道具一つ持っていなかった
アメジスト
聖
アメジスト
聖
シンヤ
シンヤ
シンヤ
アメジスト
シンヤ
シンヤ
シンヤ
彼はシスターの腹に刺さっているナイフを勢いよく引き抜く
激しく血は飛び散り、シスターは力無く地面に伏せる
そんなシスターを見る彼の目は濁って見えた
すると、彼の髪色の一部が白に変化する
アメジスト
知らぬ間に、彼の手からナイフは消えていた
シンヤ
シンヤ
アメジスト
アメジスト
マスター
シンヤ
シスターの戻りが遅く、様子を見に来たマスターに彼は挨拶をする
だが、マスターは聖に意識が向いていた
マスター
マスター
マスター
アメジスト
アメジスト
アメジスト
シンヤ
シンヤ
マスター
マスター
?
マスターの後ろには
一人の男が立っていた
マスター
アメジスト
?
マスター
マスター
アメジスト
アメジスト
アメジスト
アメジスト
朱雀
朱雀
マスター
マスター
朱雀
朱雀
朱雀
マスター
朱雀
朱雀
朱雀
マスター
朱雀
マスター
アメジスト
アメジスト
朱雀
朱雀
朱雀
マスター
朱雀
朱雀
マスター
アメジスト
朱雀
朱雀
マスター
朱雀
朱雀
朱雀
マスター
マスター
マスター
マスター
マスター
朱雀
朱雀
朱雀
アメジスト
アメジスト
マスター
?
アメジスト
朱雀
マスター
マスターは冷や汗をかいていた
僕は、このアーロン・ケビンという人物をよく知っている
僕を捨てたクズパパの弟、つまり僕の叔父で僕を救い出してくれた張本人が彼
アーロン・ケビンなのだ
裏組織に所属し、表向きは軍人という事は知っていたが、名を馳せたリンバー帝国の遠距離部隊隊長だなんて、全く知らなかった
ケビン
ケビン
ケビン
ケビン
アメジスト
アメジスト
アメジスト
朱雀
朱雀
朱雀
マスター
マスター
ケビン
ケビン
ケビン
ケビン
マスター
マスター
朱雀
アメジスト
朱雀はすました顔で簡単に言い放った
大人から子供への殺人依頼は本来、虐待として世界中が問題視していた
マスター
きっと衝撃的過ぎて腰を抜かしたのだろう
マスターはペタリと地面に座り込んだ
ケビン
ケビン
ケビン
ケビン
櫻の国の皇族の歴史はとてつもなく長い
今でも存在している王族・皇族内の地位でもトップに君臨している程、皇族の力がとても強い
マスター
マスター
マスター
マスター
朱雀
朱雀
朱雀
ケビン
ケビン
ケビン
アメジスト
アメジスト
マスター
マスターが言い終わると同時に爆発音が近くで響き渡る
アメジスト
ケビン
朱雀
ケビンは教会の外へ出ていった
周囲の様子を護衛見に行ったのだろう
シンヤ
シンヤはビクビクしながら朱雀に近付き声をかけた
朱雀
バタバタと音を立てて、ケビンが戻ってくる
ケビン
ケビン
ケビン
アメジスト
アメジスト
朱雀
朱雀に従ってさらに近付いてきたシンヤを抱き抱える
朱雀
朱雀
ケビン
マスター
シンヤ
ケビン
ケビン
ケビン
ケビン
ケビンは無理やりマスターを立たせる
アメジストの耳には、戦闘機の特徴的なエンジン音が聞こえていた
アメジスト
アメジスト
アメジスト
アメジスト
朱雀
朱雀
そういうと眩しい光が教会の窓から入る
目を瞑り再び目をあけると
療養しているベッドの上だった
アメジスト
隣のベッドにいる玄武に視線を向ける
彼はこちらを向いて少し笑っていた
アメジスト
玄武
玄武
アメジスト
玄武
玄武
玄武
玄武
玄武
アメジスト
玄武
アメジスト
玄武
玄武
玄武
アメジスト
玄武
玄武
玄武
玄武
そういって、寂しそうに笑った
騙しこそが正義とされた国で、自身が持つ生まれながらの力で、自分を苦しめ”努力”を嫌う人間になってしまったのだろう
アメジスト
玄武
モブ
モブ
玄武
アメジスト
声が重なり、2人を顔を見合せ 「「ははっ」」と声を出して笑う
玄武
玄武
アメジスト
アメジスト
玄武
玄武
そうして2人はベッドに寝転び眠りについた
二人に声をかけた部下は微笑ましそうに彼らを見てから癒し空間を出ていった
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