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コメント
3件
いやあ、第20話で第0幕の過去編、重かったですね…。父親の「男なら感情的になるな」という呪縛と、クラスメイトからの「オートマタ」呼ばわり。抑圧の構造が丁寧に描かれていて、影の人格が「本音」として出現する必然性がひしひしと伝わってきました。特に「二人で一つの存在」という台詞と、アリスに対して「守りたい」と「壊して同じになりたい」という矛盾した感情が同居している描写が生々しくて。影の人格の語り口も、ジョーダンの抑圧された部分が素の口調で出ている感じでリアルでした。
俺…ジョーダン・アルフォードは、 かつては良くも悪くも目立たない、 真面目な少年だった
周りの人の顔色を伺い続け、その人の機嫌に合わせて、 生活する日々を送っていた
正直言うと、そんな毎日には、ウンザリしていた だが、これも仕方のないことだった
父親
父親には、いつもそう言いつけられていた
声のトーンがいつもより低く、顔も顰めている ここで何か言い返したところで、いいことには繋がらない
ジョーダン
俺には、「YES」以外の選択肢は許されなかった
それ以外の選択肢を勝手に選べば、 静かに軽蔑されるだけだった
殴られも蹴られもしなかったが、 俺にとっては、父親の冷たい目線そのものが、 目に見えぬ暴力だった
この時点で、 莫大なストレスを溜め込んでいたが、 俺はそんなことに気づくことすらなかった
感情を抑圧されてきた毎日 窮屈じゃないはずがなかった
クラスでも一二を争うレベルで、目立たない生徒だった
そのためか、当然、 目立つ生徒たちには揶揄われたり、 嫌味を言われることが多かった
クラスメイト
クラスメイト
ジョーダン
ジョーダン
こんなことを言われても、真顔を貫いているが、 平気なわけがなかった
しかし、何かを言おうとした途端に、 明らかに不機嫌だった父親の表情と あの言葉が脳裏に浮かぶ
男なら感情的になるな
父親の低くて冷たい声を思い出すと、 脳が本能的に「感情を出すな」と命令していた
何も喋らない俺に対して、 クラスメイトたちは退屈そうにする
クラスメイト
馬鹿を相手にしたら、俺の負けになってしまう
自分にそう言い聞かせて、 イライラする気持ちを、蓋の中に閉じていた
クラスメイト
ジョーダン
中身のない人間だと、 遠回しに言われているようなものだ
もちろん、俺はカチンときた しかし、言いつけを守るために、唇を噛み締めながら、 我慢をした
クラスメイト
クラスメイト
クラスメイト
ジョーダン
ジョーダン
ジョーダン
いじりや冗談のつもりかは知らないが、 一人のクラスメイトが放った 「オートマタみたいで気味が悪い」という言葉に続いて、 束になって俺を悪く言い始めた
耳をすましてみれば、 その内容はどんどんエスカレートしていく
その言葉の棘は、 今までの俺の行動を否定されているように聞こえた
ジョーダン
髪を掻きむしりながら、 強い殺意を抱いたその瞬間、
影の人格
ジョーダン
影の人格
突然、 場面がいつもの教室から、 真っ暗な場所へと切り替わった
俺の目の前には、得体の知れない謎の影が現れ、 俺によく似た声で、話しかけてきた
影の人格
ジョーダン
影の人格
「ジョーダンの本音」と名乗る影の人格は、 不気味に形を変えながら、 俺の元へ近づいてくる
そして、俺の耳元にこう囁く
影の人格
ジョーダン
ジョーダン
影の人格
ジョーダン
影の人格
影の人格
ジョーダン
影の人格
やってやるよ
ジョーダン
目覚めた頃には、 俺はいつもの教室に戻っていた
さっきの光景と、「俺の本音」を自称するあの影はなんだったのか… 疑問が多かったが、周りを見渡してみると、それどころではなかった
クラスメイト
クラスメイト
ジョーダン
目の前には、 倒れているクラスメイトがいた
クラスメイト
ジョーダン
ジョーダン
俺は自分の手を恐る恐る確認してみると、 そこには真っ赤に染まっていた自分の手の甲があった
倒れているクラスメイトの頬にも、 誰かに殴られたような傷跡があったため、 恐らく俺がやったんだろう
周りにいる生徒たちは、 勿論激しく動揺しており、 手の甲を真っ赤に染めた俺を見ると、 一目散に逃げ出して行った
ジョーダン
ジョーダン
影の人格のせいか…? と思うと、
影の人格
噂をすれば、 影の人格が俺に話しかけてきた
ジョーダン
影の人格
ジョーダン
影の人格
ジョーダン
影の人格
影の人格
影の人格は、 俺の周りを取り囲むかのように動くと、 俺の耳に小さな声で囁いた
ジョーダン
この日を境に、 影の人格は頻繁に現れるようになった
あの日以来、クラスメイトたちは俺を見る目が変わったようで、 俺を見るなり避けるようになった
だが、俺はそれで悲しさや虚しさも何もなかった スッキリした感情もない 何も感じていなかった
何も感じていないだなんて事はないかもしれないが、 少なくとも、 俺自身はわからなかった
影の人格は、夜になると現れるようになる
影の人格
影の人格
影の人格
ジョーダン
影の人格
俺は影の人格の、 どこにあるかわからない目を見ようとせず、 悪かったテストの答案用紙を見つめるだけだった
ジョーダン
珍しく、俺はテストで悪い点を取ってしまった 76点だった
何を言われるかを考えただけでも、 寒気がしてきた
次の瞬間、 ノックもしないで俺の部屋に入ってくる音がした
父親
タイミングが悪く、父親が入ってきた
父親
父親は怯える俺に向かって、 テスト用紙を出すように促した
それだけの短い言葉だが、 冷たく感じる声のトーンに、 感情のこもっていない表情 それらの全てが、気づかないうちに俺に威圧感と恐怖を与える
ジョーダン
俺は恐る恐る、 小さく震える手で父親にテスト用紙を渡した
父親は、用紙を見れば見るほど顔が険しくなる その過程を見たくもなかった
父親
父親
ジョーダン
影の人格
父親
思ってないはずことを、影の人格は平気で言う 俺は「何やってるんだよ」と焦りを感じるばかり
ジョーダン
父親
影の人格
ジョーダン
父親
父親
父親の低い怒鳴り声が、俺の頭に響いた 俺はその声を聞きたくなくて、瞬時に耳を塞いだ
次の瞬間、
…まただ、この感覚 この前の事件と同じように、暗闇に場面は切り替わった
ジョーダン
影の人格
ジョーダン
影の人格
完全に図星を突かれていた 俺は、言いたいことは山々あるが、 何も言えなかった
影の人格
ジョーダン
影の人格
終わらせてやろうぜ?
ジョーダン
場面は俺の部屋に切り替わり、 俺はそこで目を覚ました
辺りを見渡せばそこには、 こちらを睨みつけながら赤くなっている頬を抑える父親だった
父親
父親
ジョーダン
父親
俺は片手で父親に刃物を向けていた
全体を見れば、 どうやら俺は父親をビンタした後に、 刃物を向けて脅していたんだろう
だが、 そんな記憶は一切ない 恐らく、これも「あいつ」がコントロールをして、 やったことなのだろう
影の人格
ジョーダン
父親
父親は、 俺の後ろにいる「影の人格」を指差した
影の人格
影の人格は形を変えながら、 父親の耳元で囁いた
影の人格
父親
ジョーダン
父親
こうして、 俺は家を追い出された
辺りはすでに暗くなっており、 空には白く光る三日月が出ていた
ジョーダン
影の人格
ジョーダン
影の人格
ジョーダン
行く宛を失った俺は、 夜道を彷徨うように歩いていた
すると、俺は奇妙なものを見つけた
それは、怪しげなテントだった 薄らと「ノクターン・フリークショー」と書かれている
俺は興味本位で、 そのテントに近づくと、
ヴィクター
ジョーダン
テントの中からは、 シルクハットをかぶったおじさんが現れた
ヴィクター
影の人格
ジョーダン
ヴィクター
ジョーダン
ヴィクター
こうして、 俺は影の人格を持つ少年として気に入られ、 フリークショーでステージに立つこととなった
そして、 時は数年経ち、 視点は現代となる
俺が加入した後に、 「アリス」という名の普通の少女がやってくる
影の人格を持つ俺と過ごすのは危険だと思い、 一時期は距離を置いていた
しかし、あいつはここにいるべき存在ではない そう思い、 俺はアンディと共にアリスをここから逃そうとした
しかし…
ジョーダン
俺がミスを犯してしまったせいで、 異形たちにはバレてしまい、 脱出を阻止されてしまった
そして、アリスは「ミラードール」という 別物に変わり果ててしまった
俺の胸は、 後悔の色で染まっていた
次の瞬間、 「奴」が現れる
影の人格
ジョーダン
図星を突かれてしまい、 俺は影の人格を鋭い目つきで睨んだ
影の人格
影の人格
影の人格は、 俺の耳元で囁くように言った
ムカついたから、何かを言い返してやりたかった でも、その言葉は間違っているようで的確で、 俺は言葉が詰まってしまった
影の人格
影の人格
ジョーダン
ジョーダン
考えれば考えるほど、 わからなくなっていく
アリスという一人の少女に、 俺は何をして欲しかったのかを
そして、俺の口からようやく出た言葉は、 導いた答えでもなんでもなく…
ジョーダン
影の人格
影の人格
危険を感じて「関わるな」と警告して、 フリークショーからの脱出も手伝おうとした
しかし、それとは反対に、 一緒に壊れることを勧めようともした
外の世界では元気にしてほしい でも、一緒に壊れてほしい ナビゲーターとして輝くお前が眩しくて苦しい
そして、突き付けられる「二人の俺」 今更だが、こんなの認めたくなかった
そんなことを考えると、 ミラードールになったアリスが来た 表情やその仕草は変に大人びていて、 完璧であるはずなのに、 不自然だった
俺は前のアリスに戻って欲しいと思っているはずだ それなのに、心のどこか奥底では「同じになった」と喜んでいる自分もいた そんな汚い矛盾が、気持ち悪かった
ジョーダン
やっぱり、嫌いだ 醜い自分のことも、 もう一人俺自分のことも
全部、
俺はそれだけを言うと、 少しの光もない暗闇に引き篭もるようになった
#完全自己満足作品
KMTK
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