蒼空と私は、いつも一緒にいた
その日常がすぐに壊れてしまうとは
一切頭になかった
だから不安だった
いつ戻れるのか
いつまたあのように
笑い合えるのか
私は一生戻ってこないと思う
あの日常は_______
紅葉 モミジ
ただいま……
返ってくるはずがない声を探してしまう 自分がいた
紅葉 モミジ
(てか、なんでここに帰ってきたんだろ…)
紅葉 モミジ
(蒼空の家だったのにな……)
安心できる場所
息がしやすい場所
心が荒ぶらない場所
ここを選んだのは自分だったのに
ここを選んだ自分が嫌になる
今は真逆と言ってもいいぐらいの場所に なってしまったのだ
紅葉 モミジ
そ______
美月 ミヅキ
ねえ、蒼空?
美月 ミヅキ
ここ、きてよかったの?
美月 ミヅキ
彼女さん可哀想
美月 ミヅキ
私なんかに奪われて
蒼空 ソラ
いや、どうせ今日も帰ってこないよ
蒼空 ソラ
なんか入院してたし、
美月 ミヅキ
えっ!入院!?
美月 ミヅキ
ほんとに大丈夫なの?
蒼空 ソラ
そんな心配するほどじゃない
蒼空 ソラ
どうせ、栄養失調だし、
美月 ミヅキ
そんな軽々しくていいの?
蒼空 ソラ
大丈夫だって、
美月 ミヅキ
そっか……
美月 ミヅキ
まぁいいや
美月 ミヅキ
ちゃんと蒼空が私のものになったんだよ
美月 ミヅキ
ちゃんと愛してよ〜?
蒼空 ソラ
当たり前だろ?
美月 ミヅキ
きゃ〜!かっこよすぎ!
ダッ……
大丈夫、大丈夫
蒼空はそんな人じゃない
私のこと好きだって
一生一緒にいてくれるって
言ってた
紅葉 モミジ
ハァ…ハァ……ハァ
違う
紅葉 モミジ
ハァ…ハァ
絶対違う
紅葉 モミジ
ハァ……ハァ……
嫌いになったの?
あんなの、
紅葉 モミジ
信じない…………