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少女漫画やラノベ。
それらは俺達オタクを別空間へと誘う 魔法の書である。
文を追えば追うほど、 続きが気になり、止まらなくなる。
それが本そのものの魅力であり、 人気が多い理由で間違いないだろう。
だが、よく聞いてくれ諸君。
それらのストーリーが終盤を迎え、 とうとう左下に 『完』 の文字が見えたのなら
そこから 俺らが住まう現実へと引き戻される
文から目をそむければ、 そこは何もない世界。
さっきまで感動し、 涙を流していたそれらは いわば空想。
くどい話になってはいるが 最後まで聞いてほしい。
俺が何を言いたいか。 それは、だな。
猪又 修司
猪又 修司
ハイ、この通りです。
俺はひねくれたDKである。
クリスマスイブを控えた本日、 明るい街中はリア充で溢れている。
そんな中、 俺の意味わからん呟きが聞こえたならば
それは悲痛の叫びだよ。 ばーーーか。
猪又 修司
猪又 修司
猪又 修司
猪又 修司
猪又 修司
猪又 修司
少し焦ったそこのあなた、 違いますからね。
俺は清楚なDKだ。 こんな場で不適切な言葉は発しないぞ
俺はクリスマスイブ たまたま暇だから。
新しいギャルゲーしたいなーって。 そう思っただけっすわ
無計画のギャルゲー探しの旅 なんと成功。
猪又 修司
猪又 修司
文句をたれているが、 今の俺の顔面はとてつもなくキモいだろう
新作のギャルゲーほど ウキウキワクワクするものはない。
猪又 修司
こうやって今も クズな男を存続している始末だ。
ほんと、 『二次元最高』
猪又 修司
そう呟きながら 押し慣れたAの丸ボタンをプッシュすると
猪又 修司
このゲームは女の子が選べないらしい
なぜわかったかって?
チュートリアルでそう流れたからだよ
猪又 修司
もうめんどくさくなって、 更にAボタンをおした瞬間。
俺の心臓がどきりと音をならした。
猪又 修司
一人目のヒロインらしき少女が画面に現れたのだ。
ボブの茶髪に、柔らかな瞳。 一見普通そうその少女に 俺は……俺は……
猪又 修司
一目惚れしてしまったのだ。
『篠崎 小鳥子』 (しのざき ことこ)
その瞬間から、 彼女は俺の推しとなった。
クリスマスイブが来てしまった。
担任
担任
女教師のその一言により、 異常に賑やかなクラスが もっと賑やかになってしまう。
猪又 修司
誰にも聞こえることのないため息が 俺ただ一人の空間を舞った。
猪又 修司
またしても誰にも聞かれていない その囁きを合図に 今年も俺には彼女できませんでした。
そうテロップが脳内で流れた。
猪又 修司
猪又 修司
猪又 修司
猪又 修司
猪又 修司
そう、昨日俺は、 推しができたギャルゲーに すっかりハマってしまった挙句、
エンディングが流れるまで テレビにかじりついていたのだ。
あいつは本当なら、 今日の暇つぶしのおかずだったのに。
猪又 修司
猪又 修司
猪又 修司
猪又 修司
猪又 修司
リア充
リア充
リア充
なにが『うけるー笑笑』だ 馬鹿野郎が。
かっこつけた言葉ならべてんじゃねぇ リア充が。
ほんとありえない。
猪又 修司
存在するはずのない推しの名を 恥じらいもなく叫んだその刹那。
俺の恋愛事情を記すであろう ぴんくの書がぱらりとめくられたのだ
???
???
猪又 修司
猪又 修司
天を仰いでいた俺の真下で 可愛いらしい声がしたのだ。
あぁ、俺とうとうアレか。 寂しさのあまり幻聴まで……
ん?でも幻聴で 『ティッシュ』って、 俺どんだけなん??
まぁ試しに顔を下げてみるか……
猪又 修司
???
そこにいたのはっ……… そこにいたのはっ………
???
???
見覚えのあるボブに、 柔らかな瞳。 それらを映えさせる赤いサンタワンピ
まさしく俺が探し求めていた、 『小鳥子』ちゃん!!!
猪又 修司
???
???
猪又 修司
その刹那、またその刹那だ。 俺は現実へと引き戻される。
猪又 修司
???
猪又 修司
???
猪又 修司
???
???
猪又 修司
???
猪又 修司
???
猪又 修司
???
猪又 修司
???
猪又 修司
???
???
???
猪又 修司
???
猪又 修司
俺は、 ティッシュに挟まっていた紙をみた
『メイド喫茶ぼーいみーつ』 佐知川 琴
猪又 修司
猪又 修司
???
???
猪又 修司
猪又 修司
猪又 修司
???
猪又 修司
猪又 修司
???
猪又 修司
佐知川 琴
猪又 修司
佐知川 琴
猪又 修司
まさかこうも名前が似てるとは… 『ことこ』と『こと』 これはやはり運命では……?
佐知川 琴
佐知川 琴
猪又 修司
佐知川 琴
佐知川 琴
猪又 修司
佐知川 琴
佐知川 琴
彼女はおもむろに 俺の手を掴み、引っ張って行く。
その時は本当に、 運命だと思ったんだよ。
でもなぁぁ。
サンタのワンピを着た少女は 店内にはこの子以外存在しなかった。
俺は絶句した。
最悪だと思った。
なぜなら、琴ちゃん以外の店員… いわばメイドは…
ゴリゴリのマッチョだったのだから。
佐知川 琴
佐知川 琴
佐知川 琴
猪又 修司
猪又 修司
佐知川 琴
猪又 修司
猪又 修司
佐知川 琴
猪又 修司
確かに、店内で楽しんでる客は アッチ系男子が多い。
俺、まさか失敗したっ!!?
佐知川 琴
佐知川 琴
猪又 修司
佐知川 琴
佐知川 琴
猪又 修司
明らかに見た目は女だ。 小鳥子ちゃんだ。
なのに、中身男………!?
猪又 修司
佐知川 琴
佐知川 琴
猪又 修司
猪又 修司
佐知川 琴
佐知川 琴
猪又 修司
佐知川 琴
佐知川 琴
佐知川 琴
猪又 修司
猪又 修司
佐知川 琴
佐知川 琴
佐知川 琴
さて諸君、 俺のクリスマスイブは一体 どうなるのでしょうか……。