公園に着いた頃には、 辺りはすっかり暗くなっていて、 バスケットゴールの近くには、 汗をかいて公園の中を駆け回る貴久の姿。
自然と足が止まり、 遠くから貴久の姿を見つめる。 真剣な目でゴールを狙う横顔はとても綺麗で、私の好きな貴久の顔だった。
だけど、 貴久が、放ったボールはリングに当たって、 跳ね返って、下に転がった。
まだスランプから抜け出せてないのかな。
それか今日はたまたま調子が悪かっただけ?
貴久が辛いと私も辛いよ。
私は貴久が好き。
一途で頑張り屋な貴久が。
だけど、これが恋かって言われたら 正直……。分からない。
だけどこれだけは言える。
私は貴久に笑っていて欲しい。って。
増田
○○
貴久は驚いたようで、その目は なんでお前はここにいるんだ? と言いたげな目。
また拒絶されたらどうしよう。
そう考えたら怖い…だけど、 今ここで、逃げたくない。
○○
パニック状態の私は、 手にしていたロールケーキを貴久に無理矢理渡して、帰ろうとすると…。腕を掴まれて……。
私の鼓動はドキドキ高鳴っている。
○○
増田
○○
ああ何やってんだ私。
貴久と話せなくて寂しかったって、 本音をいえばいいのに。
増田
○○
今まで言いたかった言葉が溢れ出して、 止まらなかった。困った顔した貴久。
○○
ああ、もう。何言ってんの?本当に。
言わないつもりだったのに。
バカじゃん。でも、本心だから。
今まで話せなかった分全部伝えたい。
○○
恥ずかしくて、俯く。
○○
ありえないほど心臓の鼓動が早い。
増田
○○
○○
○○
○○
増田
貴久の顔は前のような冷たさはなかった。
○○
増田
○○
すると、貴久の腕の中に私は吸い込まれた。
○○
増田
○○
増田
貴久の低いけど、どこか優しい声が、 耳元で聞こえてドキドキさせられる。
そのまま何も言えずに固まる。
期待って……。
そうだよね。
こんなこと言ったら期待させるようなもん。
ワガママだけど、 貴久が傍にいないと寂しくて落ち着かない。 ずっと一緒だったから。
もういなくちゃならない存在なんだ。
○○
増田
自分で自分の気持ちが分からない。
でも、貴久の腕の中は落ち着いて安心して。
抱きしめられても嫌じゃない。
それって……貴久に恋してるの??
増田
○○
○○
私は一体何を言ってるのって。
恥ずかしすぎる…私の顔どうなってんの?
つづく…
コメント
4件
仲直りしそうですね 明日が待ち遠しいですw
そうなるとは思ってなかった😲 明日の21時が楽しみです!